名古屋電気鉄道1500形電車

名古屋電気鉄道1500形電車

名古屋電気鉄道1500形電車は、1920年に名古屋電気鉄道によって初めて導入された電車タイプで、名鉄の前身の一部を形成しました。この電車は、木造のダブルルーフ車体と2軸ボギー車という特性を持ち、合計25両（1501 - 1525）が新たに製造されました。これらの電車は、時代の技術を反映したデザインで、法規に沿った機能を有していました。

沿革

名古屋電気鉄道は、名古屋市を中心に広がる鉄道網を構築してきました。その中で、1920年に「郡部線」と呼ばれる路線の運営のために、同社初の2軸ボギー構造の電車が新製されました。2軸ボギー車は、従来の4輪単車と区別するために1500番台という番号が付与されました。1921年には、市内線の譲渡に伴い名古屋電気鉄道が旧・名古屋鉄道を設立し、同年7月にその運営権を移譲しました。1890年代の末に設立された名古屋電気鉄道は、名古屋の発展と共に様々な路線を持つようになり、次第にこの1500形電車がその中心的な役割を担うようになりました。

1923年には、自社発注による車両が初めて落成し、この車両も1500番台の番号を持っていました。1925年以降、車両番号の変更が行われ、1500形の各列車が異なる形式で区分されるようになりました。

各形式概説

最初に落成した1507 - 1509（デボ300形）は、2月に登場しました。これらは主に木造で、片開式の客用扉を持ち、13枚の側窓という特徴があります。主にGE社製の機器が使用され、性能の向上が図られました。次に1501 - 1506・1510（デボ350形）は、1921年に落成。火災による被災を経て、再製されました。このグループも1507 - 1509と同様の性能を持ちつつ、側面のデザインに変更が加えられました。

1511 - 1518（デボ400形・デボ450形）は、1923年に登場し、これらのモデルでは、両開扉の使用が見られ、内部においても貸切用に適した仕様が採用されました。使用される電装品は従来のものから変更され、効率と性能が向上しています。最後に1519 - 1525（デボ600形）は、1925年に製造され、最終的なグループとして、様々な性能向上が図られています。

運用

これらの電車は、名古屋地区の郡部線で運用され、450Vの交流架線電圧に基づく数々の路線で活躍しました。しかし、1948年に行われた電圧昇圧に伴い、これらの電車の幹線からの撤退があり、その後は主に支線での運用が続きました。さらに時が経つにつれて、改造が施され、制御車化が行われた結果、改番も行われ、最終的に1959年から66年にかけて全車輌が廃車となりました。

まとめ

名古屋電気鉄道1500形電車は、名古屋鉄道の歴史において重要な役割を果たした車両です。大正時代を代表するこの電車は、名古屋地区の鉄道の発展に寄与し、その設計や性能の向上は当時の技術革新を示すものでもありました。

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