名探偵コナン ゼロの執行人

名探偵コナン ゼロの執行人

『名探偵コナン ゼロの執行人』は、2018年に公開された劇場版名探偵コナンシリーズの22作目です。本作は、公安警察に所属する安室透（降谷零）がメインキャラクターとして登場し、劇場版シリーズでは前作『純黒の悪夢』以来の登場となります。

概要

東京湾の新たな施設「エッジ・オブ・オーシャン」で起こった爆破事件を発端に、毛利小五郎が容疑者として逮捕されてしまいます。主人公の江戸川コナンは、小五郎の無実を証明するために奔走しますが、公安警察が立ちはだかります。

今作は、正義とは何かをテーマにした重厚なストーリーが展開されます。IoTテロという現代的なテーマを取り入れ、事件の真相に迫るコナンと、それぞれの正義を貫こうとする公安警察の姿が描かれています。

ストーリー

東京サミットの会場となる「エッジ・オブ・オーシャン」で大規模な爆破事件が発生。現場の証拠から毛利小五郎の指紋が検出され、小五郎は逮捕されてしまいます。コナンは事件の真相を究明しようとしますが、公安警察の安室透が捜査を妨害します。安室は、過去に容疑者を自殺に追い込んだことがあり、そのことが今回の事件にも影響している可能性が浮上します。

事件の背後には、IPアドレスを隠蔽する不正アクセスソフト「Nor」の存在があり、都内各地で電気製品の暴発事件が相次いで発生します。コナンは、これらの事件がIoTテロであると推理し、爆破事件との関連性を探ります。事件の真相に近づくにつれて、公安内部の闇や過去の事件が複雑に絡み合っていることが明らかになります。

コナンと安室は、事件の真犯人と対峙し、テロを阻止するために協力します。事件の解決後、それぞれの正義を胸に、新たな道を歩むことを決意します。

登場人物

江戸川コナン（声 - 高山みなみ）
本作の主人公。毛利小五郎の無実を証明するために事件の真相を追う。
安室透 / 降谷零（声 - 古谷徹）
公安警察の捜査官で、黒ずくめの組織にも潜入しているトリプルフェイス。今作のキーパーソン。
毛利蘭（声 - 山崎和佳奈）
小五郎の娘で、コナンの協力者。父の無実を信じ、事件の真相解明に奔走する。
毛利小五郎（声 - 小山力也）
「眠りの小五郎」として知られる探偵。爆破事件の容疑者として逮捕されてしまう。
妃英理（声 - 高島雅羅）
蘭の母親で、小五郎の妻。敏腕弁護士として小五郎の弁護を担当する。
風見裕也（声 - 飛田展男）
公安警察の捜査官で、安室の部下。
橘境子（声 - 上戸彩）
小五郎の弁護を申し出た弁護士。
日下部誠（声 - 川島得愛）
東京地検公安部の検事。

スタッフ

原作: 青山剛昌
監督: 立川譲
脚本: 櫻井武晴
音楽: 大野克夫
* アニメーション制作: TMS / V1 Studio

興行収入

本作は、興行収入91.8億円を記録し、劇場版名探偵コナンのシリーズで過去最高の記録を更新しました。

主題歌

福山雅治が書き下ろした「零 -ZERO-」が主題歌として使用されました。

評価と影響

本作は、ぴあの調査による初日満足度ランキングで第1位を獲得し、第43回報知映画賞でアニメ作品賞を受賞するなど、高い評価を受けました。

また、本作をきっかけに安室透の人気が爆発的に高まり、「安室透を100億の男に」というスローガンが生まれました。このムーブメントは、後のアニメ映画の興行収入を語る上で、「〇〇億の男」という表現を生み出すきっかけとなりました。

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