名鉄空港線

名古屋鉄道空港線の概要

名古屋鉄道（名鉄）の空港線は、愛知県常滑市に位置する常滑駅と中部国際空港駅を繋ぐ鉄道路線です。この路線は中部国際空港へのスムーズなアクセスを提供するために名鉄常滑線の終点である常滑駅から延伸され、2004年に限定的に開業し、2005年に正式に一般向けの営業を開始しました。

路線構造と運賃

空港線の運営は、名古屋鉄道が第二種鉄道事業者として旅客輸送を行い、一方で中部国際空港連絡鉄道が第三種鉄道事業者として施設の建設と保有を担当しています。運賃は営業キロの1.15倍で計算され、加算運賃も設定されています。また、すべての駅で交通系ICカードの使用が可能です。

この路線は、停車駅が3つ（常滑駅、りんくう常滑駅、中部国際空港駅）あり、そのすべてが複線で直流1500Vの電化がなされています。最高速度は120 km/hで、全線は自動閉塞式によって運行されています。特に、常滑駅から中部国際空港駅に向かう列車が下りとされ、逆に中部国際空港駅から常滑駅へ向かうのが上りとされています。これは、列車運行に関する規則に基づいており、列車番号の設定もそれに従っています。

歴史的背景

空港線は2004年に空港関係者専用として開業し、2005年からは一般客にも利用可能となりました。開業当初、常滑駅から中部国際空港駅までは限られた運転が行われており、中間駅のりんくう常滑駅は通過していました。しかし、開業から数ヶ月後、りんくう常滑駅も正式に開業し、さらなる利便性が向上しました。

その後、いくつかのダイヤ改正を経て、運行形態も変化しました。特にミュースカイと呼ばれる特急列車が充実し、名古屋本線と直通運行を行っています。2021年以降はコロナ禍の影響で運行ダイヤが変更され、利用者数に応じた便数調整が行われました。その中で、昼間のミュースカイの運転を一時休止するなどの措置も取られましたが、最近では通常の運行が再開されています。

現行運行形態

現在のダイヤでは、空港線にはミュースカイや特急、準急などが日中にそれぞれ運行されており、朝夕の時間帯には急行や普通も加わります。これにより、朝の早い時間帯から夜間までの幅広い時間帯で中部国際空港へのアクセスが可能です。

加えて、空港管理会社のイベントなどが開催される際には、臨時列車が運行されることもあります。

安全対策

空港線では、強風などの悪天候時には運転を見合わせることがあり、これにより安全性を確保しています。強風が規制値を超えた場合、全線が運転見合わせになり、代替バスが運行されることになります。また、常滑線内で運転見合わせが発生すると、空港線も影響を受けることがあります。

このように、名古屋鉄道空港線は多様なニーズに応えるために日々運行されています。中部国際空港への重要なアクセス手段として、多くの利用者に支持されている路線です。

もう一度検索