名鉄羽島線

羽島線（はしません）

羽島線は、名古屋鉄道（名鉄）が運営する鉄道路線であり、江吉良駅から新羽島駅までを結んでいます。この路線は全て岐阜県羽島市内を走っており、名鉄の鉄道ネットワークの一部となっています。開業当初からの正式名称は羽島線ですが、開業後しばらくの間は羽島新線という名称でも知られていました。

概要

羽島線は、JR在来線や他の私鉄がアクセスしていなかった東海道新幹線の岐阜羽島駅と連絡するために建設されました。竹鼻線の江吉良駅から分岐しており、終点となる新羽島駅は岐阜羽島駅の隣に位置しています。この路線の線形は、特に江吉良駅から南に出発した後、大きく西へカーブしながら新羽島駅に向かうように設計されています。

後に竹鼻線の江吉良駅以南が廃止され、竹鼻線のほとんどの列車が羽島線に直通するようになりました。また、名古屋本線や竹鼻線経由で、岐阜市の名鉄岐阜駅と新羽島駅を結ぶ直通列車も運行されています。しかし、岐阜市方面から新幹線に乗るには名古屋駅経由が便利であり、名鉄岐阜駅と新羽島駅間の所要時間は約30分ですが、JR岐阜駅から名古屋駅までは約20分です。このため、羽島線は新幹線のアクセスよりも、地元の通勤通学客に多く利用されることが多いです。

同路線では、全ての駅でmanacaなどの交通系ICカードが利用可能であり、運賃計算が特定の方式に基づいて行われます。具体的には、営業キロの1.25倍を基にした運賃が適用され、加えて、新線のための加算運賃が徴収されます。

路線データ

• - 営業キロ: 1.3 km
• - 軌間: 1067mm
• - 駅数: 2駅（起点・終点を含む）
• - 複線区間: なし（全線単線）
• - 電化区間: 全線電化（直流1500V）
• - 最高速度: 70 km/h

歴史

羽島線は当初、岐阜羽島駅と岐阜市内をつなぐことを目的に建設されましたが、元々は近鉄が岐阜市への進出を試みていたことが背景にあります。1961年には近鉄による新線計画が発表され、これに対抗するために名鉄は自社の鉄道網を強化することにしました。初めの計画ではモノレールを構想していましたが、最終的には普通鉄道としての羽島新線に焦点を絞ったと言います。

このプロジェクトは長い道のりを経て、1964年に岐阜羽島駅が開業する予定であったものの、用地買収や開発計画の遅延により、実際の開業は1982年まで持ち越されました。

運行形態

羽島線は、竹鼻線と直通運行しており、両駅の間は通常15分間隔で列車が運行されています。名鉄岐阜駅からの直通急行列車も存在し、途中の竹鼻線内では各駅に停車します。ただし、江吉良駅と新羽島駅は無人駅であり、列車交換設備もありません。

駅の現状

羽島線には、江吉良駅と新羽島駅の2つの駅があり、どちらも岐阜県羽島市内に位置しています。両駅は単線で、利便性に欠ける面もありますが、羽島線の存在は地元住民にとって不可欠なものとなっています。

このように羽島線は、名古屋鉄道の一部として地域住民の生活に密着した重要な交通手段となっています。

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