向井真理子

向井真理子（むかい まりこ）

基本情報

向井真理子（むかい まりこ、1937年10月13日生まれ）は、東京都中野区出身の日本の女性声優で、81プロデュースに所属しています。夫は朝戸鉄也です。

生い立ち

彼女は戦時中に大阪府北河内郡で疎開し、そこから小学4年生まで過ごしました。子供の頃から詩や童話が好きで、小川正子の著作に感銘を受けました。周囲の友人たちに本を寄贈したり、弁当を持参しない友人のために自ら弁当を用意するなど、他者のために尽くす姿勢が見られました。向井は「世のため人のために奉仕する仕事がしたい」と将来の夢を抱いていました。

終戦後、家族は東京に帰郷したものの、彼女は京都弁を使っていたため、標準語に苦労しました。その後、家族の転勤で北海道や他の土地に転校することが度々あり、小学校卒業までに6回転校しました。再び東京に戻った後は、鷗友学園女子中学校に通いました。

キャリアの始まり

向井は学生時代に演劇部に所属し、演技に対する興味を持ち続けました。その中で、彼女は宝塚歌劇団に強く憧れたことがあり、1952年に宝塚音楽学校に入学しました。入学当初、母親は大反対しましたが、父親の承諾を得て入学が実現しました。しかし、宝塚に在籍中に母親の意向で退団し、その後は中卒での生活が始まりました。

ある日、新聞でラジオ東京のテレビ俳優募集を見かけ応募し、1955年に東京テレビ劇団に入団。女優を目指していた彼女は、ラジオドラマのオーディションに合格し、声優としてのキャリアが始まりました。初仕事はラジオドラマ『花ふたたび』のヒロイン役でした。

1958年には劇団を退団し、東映と契約を結びますが、その後フリーランスとして活動を始めました。これまでに様々なプロダクションや劇団に所属し、多くの作品に関わってきました。

主な業績

向井真理子は、声優アワード功労賞を2007年に受賞し、その業績が認められています。彼女の声種はソプラノで、アニメ作品や様々な役柄で母親役を多く演じてきました。彼女はまた、洋画でのマリリン・モンローの日本語吹き替えを専属で担当しており、特に有名な作品には『荒馬と女』、『お熱いのがお好き』などがあります。モンローのキャラクターを吹き替える際には、彼女の特有の魅力を表現することに苦労したと言われています。

私生活とプライベート

向井は一人っ子で、息子と娘がいます。趣味にはケーキ作りや猫の調教があり、プライベートでも独自の生活を楽しんでいます。

影響を受けた作品と人物

彼女がマリリン・モンローを吹き替えることになったのは、彼女自身が当初無色気であると評価される中での出来事でした。周囲の期待に応えようと模索し続ける中、モンローの吹き替えを通して「セクシーな声」との評価を得るなど、彼女のキャリアはまさに波瀾万丈のものでした。

結びに

向井真理子は、日本の声優界において多大な影響を与え続ける存在です。彼女の活動は、アニメーションや映画、ラジオドラマと、幅広いジャンルにわたります。声優としての業績は、新しい世代の声優にとっても手本となることでしょう。

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