君がそばで

君がそばで

華原朋美の通算29枚目のシングル「君がそばで」は、2016年5月11日にユニバーサルJよりリリースされ、彼女のデビュー21年目を迎える重要な作品となりました。この曲は、彼女の前作「はじまりのうたが聴こえる」から1年ぶりのリリースとなり、2016年の第1弾シングルでもあります。

このシングルの表題曲は、韓国の著名な映画監督クァク・ジェヨンが手掛けたアジア映画「更年奇的な彼女」の日本版主題歌に起用されました。映画は中国で32億円を超える大ヒットを記録しており、華原朋美が映画の主題歌を担当するのは、2003年にリリースした「クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶ 栄光のヤキニクロード」以来、実に13年ぶりのことです。

楽曲のサウンドプロデュースは、前作に引き続き武部聡志が担当し、作曲は宗本康兵が手掛けています。華原朋美はこの曲について、初めてデモを聴いたときに「今すぐに歌いたい」と感じ、歌詞やメロディに深く共感したと語っています。また、彼女のこれまでの人生の経験を振り返りながら、大切なことをこの曲から学ぶことができたとも述べています。レコーディング中には、感情が高ぶり涙をこらえながら、言葉を一つ一つ噛みしめて歌ったというエピソードもあります。

カップリング曲として収録されている「風の色」は、2018年に公開される映画「風の色」の主題歌にも起用されており、実質的にダブル映画タイアップを果たしています。

プロモーションビデオは、歌詞に込められた愛の感情をリアルに伝えるため、ワンカット撮影を行い、全ての編集を行わずに華原朋美のパフォーマンスを捉えています。このような撮影手法は、彼女の復帰シングル「夢やぶれて -I DREAMED A DREAM-」以来3年ぶりとなり、視覚的に訴える力を持った作品に仕上がっています。

シングルの初回限定版には、「君がそばで」と「風の色」のアコースティック・ピアノバージョンがダウンロードできるミュージックコネクティングカードが付いており、特別感が漂います。リリース後の売上枚数は1939枚と、華原朋美のファンからの期待に応えた商品ともいえるでしょう。

なお、この作品以降、彼女は新曲のリリースを行っておらず、また2020年8月31日付でユニバーサルミュージックとの契約が満了となったため、事実上このシングルが最後のCDリリースとなることが決まっています。彼女のアルバムは前年にリリースされた『MEMORIES 3 -Kahara Back to 1995-』が最後の作品となりました。

収録曲

• - 君がそばで
• - 風の色

タイアップ

• - 映画『更年奇的な彼女』日本語版主題歌
• - 映画『風の色』主題歌

このシングルは、華原朋美の音楽キャリアにおける一つの重要なマイルストーンとなっており、彼女のファンだけでなく、多くの人々に感動を届ける作品となっています。

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