吹奏楽の時間

吹奏楽の時間

『吹奏楽の時間』は、朝日放送ラジオ（ABCラジオ）が2022年3月26日まで放送していた、吹奏楽とマーチングバンドに特化した音楽番組です。本番組は多くの音楽ファンからの支持を受け、長い間親しまれてきました。

番組の歴史

この番組の始まりは2011年にさかのぼります。最初は4月と6月に「月曜スペシャル」として放送され、その後2011年7月から2012年3月までは月1回のレギュラー番組として編成されました。2012年4月以降は、ヤマハの単独提供番組として毎週日曜の朝に放送されることとなりました。また、茨城放送でも放送されており、地域の多くのリスナーに楽しまれました。

番組のパーソナリティを務めたのは、和沙哲郎氏です。彼は朝日放送のアナウンサーであり、吹奏楽に対して深い理解を持ち、演奏経験も豊富でした。和沙は毎月異なるテーマを設定し、それに基づいた吹奏楽やマーチングバンドの音源を流していました。また、音楽番組の中に、ヤマハのインフォマーシャルも組み込まれていました。

著名なゲスト

和沙氏は、2015年3月に朝日放送を定年退職した後もフリーアナウンサーとして活動を続け、大阪芸術大学の客員教授としても名誉を持っていました。その後、番組には名誉教諭の称号を持つ丸谷明夫氏がレギュラーゲストとして参加しました。丸谷氏は大阪府立淀川工業高校の吹奏楽部を全国レベルに育て上げた人物であり、彼の知識や経験は番組に大いに貢献しました。

丸谷氏は全日本吹奏楽連盟の副理事長や理事長としても活躍し、さらには大阪音楽大学で教授を務めていました。しかし、2021年夏から体調不良により出演を休止。残念ながら、彼は2021年12月に膵頭部がんで逝去しました。その時、和沙は番組の中で彼の偉業や遺族からのメッセージを伝え、追悼の意を表しました。

最終回とその後

番組は丸谷氏の逝去後も続きましたが、2022年3月27日をもって終了しました。最終回の前週には、指揮者の佐渡裕氏と和沙による対談が行われ、また丸谷氏との関わりを示す音源も放送されました。その後、ABCラジオでは『さあやろう!ABCラジオ吹奏楽部です』という新たな番組が始まり、前番組の趣旨や放送枠を引き継ぎました。

まとめ

『吹奏楽の時間』は、音楽番組の中でも特に吹奏楽に焦点を当て、さまざまなエピソードや名演奏を紹介してきた貴重な番組でした。和沙氏や丸谷氏などの専門家たちの知見を通じて、多くのリスナーが吹奏楽の魅力を感じることができたでしょう。音楽が人々を結びつけ、文化を深める一助となる番組として、記憶に残る存在でした。

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