吾輩は主婦である

概要

『吾輩は主婦である』は、2006年 5月22日から7月14日までTBS系列の「愛の劇場」枠で放送されたテレビドラマです。脚本家の宮藤官九郎とTBSプロデューサーの磯山晶が初めてタッグを組み、制作された昼ドラマとして注目を集めました。主演の斉藤由貴、及川光博、竹下景子は、いずれも昼ドラマ初出演であり、豪華なキャストも話題となりました。

2006年度6月にはギャラクシー賞月間賞を受賞し、ザテレビジョンドラマアカデミー賞では、斉藤由貴が主演女優賞2位、及川光博が助演男優賞2位、そして作品賞3位を獲得するなど、高い評価を受けました。2014年 11月16日からは、TBSチャンネルで10話ずつ4週にわたり再放送され、再び人気を博しました。

あらすじ

ごく普通の専業主婦である矢名みどりは、学生時代のミュージカル研究会の仲間だった夫・たかしと結婚し、二人の子供に恵まれ、幸せな生活を送っていました。しかし、たかしが会社を辞めたことをきっかけに生活は一変、貧乏生活に陥ってしまいます。マンションを引き払い、たかしの実家へ引っ越すことになったみどりは、日々のやりくりに頭を悩ませる中、旧千円札の夏目漱石の魂が乗り移ってしまいます。

主な登場人物

矢名みどり（37歳） - 斉藤由貴：
詩やミュージカルを愛する、少し妄想癖のあるごく普通の主婦。夫の退職を機に家計を心配するあまり、お守りとして飾っていた旧千円札の夏目漱石が乗り移ってしまう。歌が得意で、学生時代にはミュージカル「レ・ミゼラブル」の三次審査まで進んだ経験がある。家計を助けるために純喫茶でウェイトレスとして働く。後の主婦作家としてのペンネームは「夏目みどり」。
矢名たかし（37歳） - 及川光博：
レコード会社勤務だったが、自身の音楽の夢を追いかけるために退職。しかし、無職となり実家へ引っ越すことに。郵便局に再就職する。漱石の乗り移ったみどりに振り回される日々を送る。ドラマ内での唯一のツッコミ役。寝間着姿から漱石に「赤パジャマ」と呼ばれている。
矢名まゆみ（13歳） - 東亜優：
みどりとたかしの長女。思春期特有の反抗期で、特に父親に厳しく当たる。人気タレントのファン。
矢名じゅん（9歳） - 荒井健太郎：
みどりとたかしの長男。母親思いの優しい少年。漱石にも懐いている。
やすこ - 池津祥子：
たかしの幼馴染。クリーニング店を経営。おしゃべり好きで、矢名家に頻繁に顔を出す。夜はスナックで酒盛りをする。「ワイセツハンターやすこ」を自称。漱石からは「なまはげ」と呼ばれている。
ゆきお - 川平慈英：
純喫茶「ジャンバルジャン」の店長。みどりとたかしのミュージカル研究会の先輩。ハイテンションで暑苦しい性格。みどりに憑依した漱石を病気と決めつけ、「ハートが大切」と的外れな励ましをする。バツイチ。漱石からは「薄っぺらな男」と評されている。
ひろし - レッド吉田（TIM）：
やすこの夫。かつてはヤンキーだったが、やすこに一目惚れして結婚し、現在は主夫として家事を完璧にこなす。料理の腕はプロ級。
つぼみ - 能世あんな：
純喫茶「ジャンバルジャン」の店員。アキバ系のメイド服姿で働く。天然キャラで、「まだまだつぼみのつぼみです」が口癖。
小松徹 - 岡田義徳：
週刊誌「女性タブン」の編集者。漱石の才能を見出し、担当編集者となる。矢名家では雑用係として扱われる。
朝野匠（夜しずか） - 高橋一生：
人気作家。漱石の書生となる。風貌は本作の脚本家である宮藤官九郎にそっくり。
矢名ちよこ - 竹下景子：
たかしの母親で、古書店「やな書房」の店主。天然な性格で、みどりに漱石が憑依してもあまり動じない。韓流スターのファン。感激屋で、漱石から「泣き女」と呼ばれている。その他、個性的なキャラクターが多数登場します。

主題歌

「家庭内デート」-やな家（矢名みどり・矢名たかし）
作詞 - 宮藤官九郎 / 作曲 - 富澤タク / 編曲 - 上杉洋史 / 振り付け - 八反田リコ

スタッフ

脚本・タイトル題字：宮藤官九郎
音楽：福島祐子
プロデューサー：磯山晶
* 演出：高成麻畝子、坪井敏雄、木村政和、川嶋龍太郎

その他

このドラマは、主婦という日常的な存在に文豪・夏目漱石が憑依するという奇抜な設定で、コミカルに描かれています。主婦の日常や家族のあり方、夢や挫折などを独特の視点で描いており、多くの視聴者から支持されました。

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