呂十六型潜水艦

呂十六型潜水艦

呂十六型潜水艦（ろじゅうろくがたせんすいかん）は、大日本帝国海軍の潜水艦の艦級であり、海中3型とも呼ばれています。この艦級は、合計10隻が建造されましたが、戦歴は存在しません。

概要

呂十六型潜水艦は、海中2型を基に進化したもので、安全潜航深度が45.7メートルに拡張された点が特徴です。しかし、基本的な設計には大きな変更は施されていませんでした。1917年度の八四艦隊案に基づいて6隻、続く1918年度の八六艦隊案で4隻が建造され、1920年から1923年にかけて竣工しました。残念ながら、1936年までに老朽化に伴い被除籍されてしまいましたが、これといった戦果は確認されていません。

同型艦

1924年、全ての艦は「呂号第～潜水艦」として改名されました。主要な艦を以下に示します。

• - 呂16（呂号第十六潜水艦）

竣工：1922年4月29日（呉海軍工廠）
除籍：1933年9月1日

• - 呂17（呂号第十七潜水艦）

竣工：1921年10月20日（呉海軍工廠）
除籍：1936年4月1日

• - 呂18（呂号第十八潜水艦）

竣工：1921年12月15日（呉海軍工廠）
除籍：1936年4月1日

• - 呂19（呂号第十九潜水艦）

竣工：1922年3月15日（呉海軍工廠）
除籍：1936年4月1日

• - 呂20（呂号第二十潜水艦）

竣工：1922年2月1日（横須賀海軍工廠）
除籍：1934年4月1日

• - 呂21（呂号第二十一潜水艦）

竣工：1922年2月1日（横須賀海軍工廠）
除籍：1934年4月1日

• - 呂22（呂号第二十二潜水艦）

竣工：1922年10月10日（横須賀海軍工廠）
除籍：1934年4月1日

• - 呂23（呂号第二十三潜水艦）

竣工：1923年4月28日（横須賀海軍工廠）
除籍：1935年4月1日

• - 呂24（呂号第二十四潜水艦）

竣工：1920年11月30日（佐世保海軍工廠）
除籍：1935年4月1日

• - 呂25（呂号第二十五潜水艦）

竣工：1921年10月25日（佐世保海軍工廠）
事故：1924年に「龍田」と衝突し沈没。再就役後、1936年4月1日に除籍されました。

潜水隊の変遷

呂十六型には特定の潜水隊が存在しました。第十六潜水隊は呉鎮守府に所属し、呂17と呂18から成り立ちました。後に遅れて竣工した呂19も編入され、主に警備や訓練の任務に従事しましたが、1936年に隊は解隊されました。

潜水隊の編成詳細

• - 1921年12月20日

編成：呂17（旧第三十四潜水艦）・呂18（旧第三十五潜水艦）
第一艦隊に属する第1潜水戦隊として活動。

• - 1922年3月15日

編成に呂19（旧第三十六潜水艦）が加わる。

• - 1922年12月1日

第二艦隊に所属する第2潜水戦隊に編成される。

• - 1923年12月1日

横須賀鎮守府部隊として再編成。

• - 1936年4月1日

除籍により解隊。

参考文献

• - 海軍歴史保存会『日本海軍史』第7巻、第一法規出版、1995年。
• - 雑誌「丸」編集部『写真 日本の軍艦 第12巻 潜水艦』（光人社、1990年）

このように呂十六型潜水艦は、日本海軍における重要な潜水艦のひとつでありながら、その戦歴には何ら特筆すべき事績がないことが評価の分かれ目でしょう。

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