呉亮 (明)

呉亮（ご りょう）

呉亮は、生年不詳ながら1446年に没した明代の武将です。本貫は滁州来安県にあります。

生涯

呉亮は、1402年（永楽元年）に旗手衛指揮僉事に任じられたことから、その軍歴をスタートさせました。その後、1430年（宣徳5年）には湖広都指揮僉事を代行し、さらに右副総兵として王瑜と共に運河の水運を監督する重要な任務を担いました。

1435年（宣徳10年）には、新淦県で発生した反乱を鎮圧する功績を挙げ、都督僉事に累進しました。その後、蕭授を補佐し、湖広・貴州地域に駐屯しました。1436年（正統元年）には、普定県で発生した少数民族の反乱を鎮圧し、1437年（正統2年）には都督同知に進みました。

1439年（正統4年）には、計沙の苗族の反乱を鎮圧した功績により、右都督に進みました。しかし、方政が麓川での戦いで戦没すると、呉亮は北京に召還され、副総兵に任命され、5万の兵を率いて麓川の反乱を討伐する任務を与えられました。

ところが、雲南に到着した呉亮は、反乱軍の勢力が盛んなのを見て、金歯の参将であった張栄が敗北するのを傍観し、救いませんでした。この行動が問題となり、呉亮は罪に問われ逮捕され、投獄されました。その後、征南副将軍の印を佩いたまま都督僉事に降格され、湖広・貴州に駐屯することになりました。この間、四川都掌の少数民族の反乱を鎮圧するなどの活動を行いました。

1442年（正統7年）には北京に召還され、右府の事務を執り行いました。1446年（正統11年）には、致仕を願い出て、英宗に許可され、その生涯を終えました。彼は武昌で亡くなりました。

呉亮の軍事キャリアは、初期の功績から麓川での失態、そしてその後の復帰という、波乱に満ちたものでした。彼の生涯は、明代の軍事史において重要な一例と言えるでしょう。

脚注

『明史』巻166 列伝第54
焦竑『国朝献徴録』巻106

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