呉羽いきいきバス

呉羽いきいきバス

呉羽いきいきバスは、富山県富山市にある呉羽地区で運行されているコミュニティバスです。このバスは、地域の企業や住民が出資した「有限会社まちづくり公社呉羽」により、富山地方鉄道に運行が委託されています。元々、この地域には公共交通機関が不足していたため、バスの運行が開始されることとなりました。

背景

モータリゼーションが進展する中で、2000年代初頭には呉羽地区を走る路線バスが減少してしまいました。結果として、JR呉羽駅や地域の生活拠点間の交通手段が失われ、通学のための公共交通も存在しない状態となりました。この問題を解決するために、呉羽地域の商工会と自治会が出資し、2004年に公社が設立されました。2005年には地域住民から協賛金を募り、バスの運行がスタートしました。

当初、このバスは自治体からの補助を受けることなく独自で運営されていましたが、2007年度からは富山市の補助制度を利用することとなり、事業費の最大45%を補助されるようになっています。

運賃とサービス

運賃は非常にリーズナブルで、中学生以下は無料、高校生以上は一乗車100円です。また、回数券や定期券も販売されており、さらに毎月5日と20日（運休日の場合は翌日）は『お客様感謝デー』として無料で乗車できるサービスも提供されています。

通常の運行時間は8時台から19時台までで、長岡・寒江ルートと老田・古沢・池多ルートがあり、70分ごとに運行されています。日曜日と祝日は運休となるため、平日の利用が主となっています。また、平日朝には「モーニングいきいきバス」として特別運行も行われています。

路線詳細

通常便としての運行は、両ルートとも循環型となっており、以下のように構成されています。全体所要時間は約65分です。

長岡・寒江ルート

• - 呉羽駅
• - 大塚公民館
• - 中沖北
• - 大阪屋ショップ呉羽店
• - 呉羽駅
• - 北代4区公民館
• - 北代藤ヶ丘
• - 呉羽苑前
• - 呉羽駅

老田・古沢・池多ルート

• - 呉羽駅
• - 追分茶屋
• - 花の木
• - 富山大学附属病院
• - 北押川
• - 東老田
• - 大阪屋ショップ呉羽店
• - 吉作北
• - 呉羽駅

また、この老田・古沢・池多ルートでは、富大病院への乗り入れが行われています。このルートは、地域住民からの希望を受け、2006年に開設されました。さらに、2019年からは一部便の経路が変更されるなど、利用者のニーズに応じた運行が続けられています。

車両の紹介

呉羽いきいきバスでは、日野・ポンチョという小型ノンステップバスを運行に使用しており、それぞれの車両には「ときめきくん」と「のどかちゃん」という愛称が付けられています。状況によっては、地鉄バスの他の車両が代走運用されることもあります。

結論

呉羽いきいきバスは、地元住民のニーズに応えるために設立された公共交通機関であり、運行開始以来利用者が増加しています。地域の交通を支える重要な存在として、今後もその役割を果たしていくことが期待されています。

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