呉釗燮

呉釗燮（ご しょうしょう）

呉釗燮（繁: 吳 釗燮、1954年10月31日 - ）は、台湾（中華民国）の政治家であり、外交部長を務めています。

来歴

生い立ち

1954年10月31日、台湾中部の彰化県大城郷で生まれました。台中市立台中第一高級中等学校を経て、1978年に国立政治大学政治学部を卒業。その後、アメリカに留学し、1982年にミズーリ大学で政治学修士号を取得、さらにオハイオ州立大学政治学研究科で博士号を取得しました。

台湾に帰国後は、国立政治大学国際関係研究中心の研究員、同大学教授を歴任し、研究者として活動しました。

総統府副秘書長

2002年、総統府副秘書長に就任し、政界でのキャリアをスタートさせました。

行政院大陸委員会主任委員

2004年5月20日、行政院大陸委員会主任委員に就任。中国大陸との関係を担当する重要な役職です。

その他の役職

その後、駐米台北経済文化代表処代表、民進党政策委員会執行長、国家安全会議秘書長、総統府秘書長など、数々の要職を歴任しました。

外交部長

2018年2月26日、外交部長に就任。台湾の外交政策を担う責任者として、国際社会における台湾の地位向上に尽力しています。

2020年7月1日には、ソマリランドと相互に公式代表機関を設置し、台湾とソマリランドの関係を強化すると発表しました。これは、国際的な承認が限られている台湾にとって重要な外交的成果となりました。

2021年10月29日、「対中政策に関する列国議会連盟」主催の中国の人権問題に関する会合で演説し、民主主義国の結束を訴え、「中国共産党主導の中国の台頭は、世界の民主主義に対する決定的な挑戦だ」と主張しました。また、中国が台湾への軍事威嚇を強めていることに触れ、「われわれは断固として自衛する」と述べ、台湾の主権を守る決意を示しました。

2023年1月に発足する陳建仁新内閣でも外交部長を続投することが決定しており、引き続き台湾の外交を担うことになります。

呉釗燮氏は、学者としての知識と経験、そして政界での豊富な経験を活かし、台湾の国際的な地位向上と安全保障に貢献しています。

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