周波数割当計画

周波数割当計画について

周波数割当計画は、日本の電波利用を定める電波法に基づき、総務省が公示する重要な告示です。この計画は、電波の公平かつ効率的な利用を促進するために、利用可能な周波数の範囲や無線局の利用目的、条件などを詳細に定めています。電波は、無線通信、放送、レーダーなど、私たちの生活に欠かせない様々な分野で利用されており、その適切な管理が社会全体の円滑な活動を支えています。

構成

周波数割当計画は、以下の構成で詳細な情報を整理しています。

第1章 総則: 計画全体の基本原則や定義について記載されています。
第2章 周波数割当表: 電波の周波数帯域ごとの割当状況を一覧表で示しています。
第1表 8.3kHz-27500kHz: 低周波から中波帯の周波数割当。
第2表 27.5MHz-10000MHz: 短波、超短波、極超短波帯の周波数割当。
第3表 10GHz-3000GHz: マイクロ波、ミリ波帯の周波数割当。
別表: 特定の用途や条件に対応した周波数割当。
第3章 超広帯域無線システムの無線局の周波数表: 超広帯域無線システムに利用可能な周波数帯について記載されています。
第4章 特定基地局の開設計画の認定において指定された周波数: 特定基地局に割り当てられた周波数についての情報が記載されています。

概要

電波法第26条第1項には、「総務大臣は、免許の申請等に資するため、割り当てることが可能である周波数の表を作成し、これを公衆の閲覧に供するとともに、公示しなければならない」と定められています。この規定に基づき作成・公示されるのが、周波数割当計画です。かつては電波法施行規則において、毎奇数月の1日現在の周波数状況を示す表を公表していましたが、現在は周波数割当計画がその役割を担っています。

内容

電波法第26条第2項では、周波数割当計画に記載すべき事項が定められています。具体的には、以下の内容が周波数ごとに記載されます。

1. 無線局の行う無線通信の態様: 通信方式や変調方式など、無線通信の種類を示します。
2. 無線局の目的: どのような目的で電波を使用するのかを明確にします。
3. 周波数の使用の期限その他の周波数の使用に関する条件: 周波数を利用できる期間や、その他の制約条件を示します。
4. 特定基地局に指定された周波数であるときは、その旨: 特定の基地局に割り当てられた周波数であることを示します。
5. 放送局に係る周波数にあつては、次に掲げる周波数の区分の別: 放送局に割り当てる周波数を、その用途によって区分します。
イ 放送局に専ら又は優先的に割り当てる周波数: 放送専用または優先的に割り当てられる周波数。
ロ イに掲げる周波数以外のもの: その他の放送用周波数。

閲覧

周波数割当計画は、電波法施行規則第21条に基づき、以下の場所で閲覧できます。

総務省総合通信基盤局
各地域の総合通信局（沖縄総合通信事務所を含む）

また、総務省のウェブサイトでも公開されており、インターネットを通じて誰でも閲覧できます。

沿革

周波数割当計画は、技術の進歩や社会のニーズに合わせて、定期的に改正されています。

2000年（平成12年）11月30日：郵政省告示第746号として制定。
2009年（平成21年）1月1日：総務省告示第714号により全部改正。
2013年（平成25年）1月1日：総務省告示第471号により全部改正。
2021年（令和3年）1月1日：総務省告示第411号により全部改正。

脚注

促音の表記は原文ママとしています。

外部リンク

周波数割当計画 情報通信振興会 - 情報通信法令wiki - 用語解説
* 周波数割当計画 総務省電波利用ホームページ - 周波数割当て - 周波数の公開

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