周波数計

周波数計（しゅうはすうけい）について

周波数計は、交流の周波数を測定するための電気計器です。本記事では、主に計数型と指示型の2つの周波数計の概要と各測定方式について詳しく説明します。

計数型周波数計（デジタル式）

計数型周波数計は、デジタル表示で周波数を測定するタイプで、最大で100MHz以上の信号を扱うことができます。このタイプの周波数計では、測定する周波数の範囲に応じて異なる測定技術が活用されます。

• - 100MHz以上の場合：プリスケーラを用いた測定。
• - 10～100MHzの場合：直接カウントによる測定。
• - 10MHz未満の場合：レシプロカル方式での測定。

特にレシプロカル方式では、周波数を計算するために内部で演算を行い、f = 1/Tの関係を利用します。この方式を採用することで、計器は回転計としても機能します。デジタルマルチメータに内蔵されている周波数計は、大抵1000Vrmsの耐電圧を持っていますが、ユニバーサルカウンタなどでは、たとえば5Vrms程度の入力が限界であり、それを超えると故障のリスクがあります。取り扱いにはくれぐれも注意が必要です。

指示電気計器による周波数計（アナログ式）

指示型周波数計は、主に電力に関連する計装で使用され、電力用盤に取り付けられます。指針型の周波数計には、可動コイル型、電流力型、振動片型の3つの種類がありますが、実際には可動コイル型が主に使用されています।これらの指示型周波数計は、測定する周波数に対しても制約があるため、適切な選択が求められます。

可動コイル型周波数計

可動コイル型の周波数計では、共振周波数を持つ回路が2つ準備されます。これらの回路から得られた電流を直交するコイルに流し、コイルの傾きによって2つの回路の共振周波数の平均値とその差を算出します。たとえば、測定したい周波数が50Hzの場合、40Hzと60Hzの共振周波数を持つ回路を利用し、名盤の中心点を50Hzとして測定することができます。

電流力型周波数計

このタイプは、可動コイル型周波数計の電流回路と計器の回路の間に変流器を挿入したものです。これは測定精度を高めるために設計されています。

振動片型周波数計

振動片型周波数計では、測定する周波数の電流が鉄心に入ったコイルに流れることで、近づけた振動片が機械的に振動します。この振動片には固有振動数があり、一番活発に振動するその固有振動数が測定対象の周波数となります。

まとめ

周波数計は、電気計測において非常に重要な役割を果たしています。デジタル式とアナログ式の双方において、測定原理や方式が異なるため、使用する環境や目的に応じた選択が求められます。正確かつ安全に取り扱うことが、電気機器の正常な動作を保つためには欠かせません。

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