周鍾嶽

周 鍾嶽（しゅう しょうがく）

周鍾嶽は、清末から中華民国、さらに中華人民共和国に君臨した著名な政治家であり学者です。彼は雲南派の重要なメンバーと見なされ、各時代の政権において要職を務めました。持ち合わせた知識と政治能力によって、周は特に雲南省での活動において大きな影響力を持つようになります。

初期の人生と教育

周は読書を重んじる家庭に生まれました。彼は、麗江で行われた府試、大理での院試でともに上位の成績で合格し、1900年に大理西雲書院を卒業しました。彼の早期のキャリアは、同郷の先輩である趙藩の下で文案としてスタートしました。これに続き、湖南省や四川省での任務を担当し、1903年に雲南に戻った際には郷試で第1位の成績を収めました。

1904年、周は官費で日本に留学し、弘文学院で学んだ後、早稲田大学に進学しました。在学中に法律と政治を学び、1907年に帰国すると、雲南省の教育担当の重要な役割を担うこととなります。彼は、雲南における教育制度の発展に多大な貢献を致しました。

辛亥革命と雲南での役割

辛亥革命の際、周鍾嶽は昆明で重要な役割を果たしました。彼は、蔡鍔の秘書長に任命され、その後の政権下で中心的な事務方の人物として活動しました。1911年の昆明重九起義の際、周は北京にいましたが、11月12日に昆明に戻って政権の要としての地位を確保しました。

教育司長や雲南光復史編纂局の総纂など、多くの肩書を持つ彼は、国家基盤の構築、さらには清朝政府との摩擦を解決するための重要な交渉者として活動しました。特に、経済の基盤を支える土地調査や法規の制定に寄与し、その成果を著作として残しました。

国民政府とその後の活動

その後、周は国民政府時代にも要職を務め、内政部長や県政計画委員会主任委員として国の発展に寄与しました。彼の業績は『新纂雲南通志』や『続雲南通志長編』の編纂に結実し、歴史を記録することにも尽力しました。

しかし1945年、彼は雲南省政府の構造変化に伴い、政治において新たな緊張関係に巻き込まれます。1947年には考試院の副院長を辞職し、昆明に戻り、牛漢の相談役として地域の発展に寄与しました。

晩年と評価

中華人民共和国の成立後も彼は大陸に留まり、1953年には雲南省文史館館員となりました。1954年には中国人民政治協商会議の全国委員会委員に選ばれ、その知識と知見を生かした活動を続けました。1955年5月19日、昆明にて80歳でその生涯を閉じました。

周鍾嶽はその知識と政治的手腕を活かし、近代の中国史に大きな足跡を残した偉大な人物とされています。

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