和ジラ

和ジラ（わジラ）は、もじら組が独自にビルドしたMozillaです。開発の背景には、当時、Mozilla本体の開発において、日本語関連のパッチが検証不足や開発者の関心の低さから放置される傾向があったことが挙げられます。和ジラは、これらの日本語関連パッチのテストを主な目的としていました。

初期のバージョン（1.5以前）では、ユーザーインターフェースを日本語化するためのローカライゼーションパックが同梱されていました。しかし、このローカライゼーションパックの存在が、「和ジラ＝日本語版Mozilla」という誤解を招く要因となりました。このような誤解が多発したことを受け、バージョン1.5以降では、ローカライゼーションパックの添付は和ジラの本来の目的ではないとして廃止されました。

長らくの間、和ジラのリリースはMozilla 1.5をベースとしたもので止まっていましたが、2006年10月、プロジェクトページにて正式に活動終了が宣言されました。開発元であるもじら組は、mozilla.orgが提供する公式ビルドを「洋ジラ」と呼んで区別していました。

日本語版Mozillaとの誤解

和ジラは、その名称や日本語ローカライゼーションパックの添付から、「日本語版Mozilla」として誤解されることが非常に多くありました。その顕著な例として、エッジ株式会社（現・株式会社ライブドア）が開発していたLindows OS 4.0日本語版がリリースされた際、複数のニュースサイトが「Lindows OSが和ジラを採用した」と報道した事例が挙げられます。しかし、これは事実とは異なる誤報でした。

この誤解を招いた一件を基に、もじら組は2005年にエイプリルフールネタを制作し、この誤解をユーモラスに扱いました。この出来事は、和ジラが「日本語版Mozilla」という誤解を受けやすかったことを示しています。

関連情報

Mozilla: 和ジラのベースとなったウェブブラウザ。
もじら組: 和ジラを開発したグループ。

外部リンク

和ジラプロジェクト - （2007年1月14日時点のアーカイブ）
和ジラプロジェクト(旧)

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