和歌山大学前駅

和歌山大学前駅について

和歌山大学前駅（わかやまだいがくまええき）は、和歌山県和歌山市ふじと台に位置する南海電気鉄道の南海本線の駅です。この駅は駅番号NK43を持ち、和歌山県からの要望によって設置されました。南海本線では、新今宮駅以来46年ぶりに設置された新駅であり、開業は2012年4月1日です。

駅の設置経緯

和歌山大学が1977年に貴志地区附近に移転することが決まった際、1984年に和歌山県、和歌山市、和歌山大学は新駅の設置を南海電鉄に要望しました。この請願駅は、南海電鉄の資金負担がない形で計画が進められましたが、1998年に事業推進の中核となる企業が経営難に陥ったため、一時計画は頓挫しました。その後、建設費の約3分の1を特定の組織が負担し、残りは国と地方自治体が公平に分担する形でようやく設置が決まりました。

新駅設置のため、当初の計画地では設置基準を満たしていなかったため、新たに約1.2kmの線路を敷設することになりました。2010年には駅名が正式に決定し、2011年には開業日が発表され、2012年に無事開業を迎えました。

駅の構造

和歌山大学前駅は、2面2線からなる相対式ホームを持つ地上駅です。改札口を備えた橋上駅舎は、地表と同じ高さに位置しており、東西の自由通路としても利用されています。最新の設備が多く採用されており、LED照明や液晶ディスプレイの発車標、乗車位置の表示などが導入されています。待合室は両ホームにあり、便利な設備が整っています。

開業後の発展

開業当初は乗降客数が見込みに達しませんでしたが、2014年にイオンモール和歌山のオープンに伴い、土曜・休日の乗客数が急増しました。この影響で、特急「サザン」が2014年10月18日から停車することとなり、全列車が使用可能な駅へと成長しました。また、日中の普通列車運行の増加により、利便性がさらに向上しました。

周辺環境

駅周辺は近年大きく発展しており、イオンモール和歌山や様々な商業施設が立ち並びます。また、和歌山大学へのアクセスも便利で、徒歩やシャトルバスで容易に移動できます。地域内にはふじと台の住宅地が広がっており、さらに地域の公共交通機関も利用されています。バスターミナルやタクシー乗り場も整備され、訪れる人々にとって非常に利便性の高い地点となっています。

利用状況と将来の展望

2022年度には1日平均8,721人がこの駅を利用しており、南海南部の駅の中では29位という利用状況を示しています。将来的にも駅周辺の開発が進む中、さらなる乗降客の増加が期待されます。

和歌山大学前駅は、地域住民や学生だけでなく、訪れる人々にとっても重要な交通のハブとなっているのです。

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