和田貴史

和田 貴史（わだ たかふみ）は、1979年2月8日生まれ、千葉県出身の日本の作曲家、編曲家、音楽プロデューサーです。現在は株式会社Dimension Cruiseの代表を務めています。

音楽の道を志し、東京コンセルヴァトアール尚美の作曲部門で学びました。在学中には作曲家である栗山和樹氏に師事しています。キャリアの第一歩は専門学校在学中にアルバイトとして入社したゲーム製作会社で、その後正社員として勤務しました。

ゲーム会社を退社後はフリーランスとして活動を開始。日音アーティストに所属し、作編曲やシンセサイザーのマニピュレーションなどを手掛けました。この時期、専門学校時代からの師である栗山和樹氏のアシスタントも務め、映像音楽の作曲技法やスタジオでの実践的な制作手法を深く学びました。

2006年6月8日には、自身の音楽制作会社である株式会社Dimension Cruiseを設立し、活動の拠点を築きました。2013年にはオーディオライターの橋爪徹氏と共に、ハイレゾ音源制作に特化したユニット「Beagle Kick」を結成し、新たなサウンドの追求にも取り組んでいます。さらに、2022年にはソロアーティストプロジェクト「John Harmony's Garden」を始動させ、シングル『Can't Stop Loving You (feat.TAKERU)』をリリースするなど、自身のアーティスト活動も展開しています。

和田貴史氏は、その音楽制作活動だけでなく、情報発信にも熱心です。自身のYouTubeチャンネル「作曲家・和田貴史の庭」を開設し、音楽制作に関する様々な知識やノウハウを発信しており、2023年2月28日時点で3.4万人を超える登録者数を獲得しています。

これまでに手掛けた作品は多岐にわたり、映画、テレビドラマ、テレビ番組、アニメ、ゲーム、ラジオドラマなど、幅広いメディアに楽曲を提供しています。特に映像音楽の分野では、映画『ベルナのしっぽ』、『水霊 ミズチ』、『七つの大罪 天空の囚われ人』、テレビドラマでは『RESCUE〜特別高度救助隊』、『BOSS』、『タンブリング』、そして澤野弘之氏との共同作品である『七つの大罪』シリーズ、『いつか陽のあたる場所で』など、多くの話題作に参加しています。

テレビ番組では、『NHKスペシャル』シリーズなど、ドキュメンタリー番組の音楽も数多く担当。ゲーム音楽においては、キャリア初期のSNKやカプコン、スパイクなどの作品から、『モンスターハンタークロス』（編曲）、近年では『サラリーマンが異世界に行ったら四天王になった話』など、長年にわたり多数のゲームタイトルに関わっています。ラジオドラマではNHK-FMシアターの作品を継続的に手掛けるなど、表現媒体を問わず活動の幅を広げています。

その確かな技術と多様なジャンルに対応できる柔軟性で、映像作品やゲームの世界観を豊かに彩る音楽を生み出し続けている作曲家です。

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