商店街振興組合法

商店街振興組合法

商店街振興組合法（しょうてんがいしんこうくみあいほう）は、昭和37年（1962年）5月17日に法律第141号として公布・施行された日本の法律です。

この法律の主要な目的は、商店街を形成する地域で事業を営む、主に小売業やサービス業の事業者が、互いに協力して経済活動を展開するとともに、その地域の環境を整え、改善するための事業を実施するために必要な組織や仕組みについて定めることにあります。具体的には、「商店街振興組合」という法人格を持った組織の設立、運営、事業内容などが規定されています。これにより、個々の事業者の経営基盤を強化し、事業の健全な発展を促すこと、さらには商店街という地域社会の活性化や整備を通じて、地域住民を含む公共全体の利益や発展に貢献することを目指しています。

法律の構成は、以下の章立てで成り立っており、組合の設立から運営、解散に至るまで、広範な規定が網羅されています。

第一章 総則（第1条）
法律の目的や基本的な考え方といった、総則的な規定が置かれています。

第二章 商店街振興組合及び商店街振興組合連合会（第2条―第78条）
この法律の中核を成す部分で、商店街振興組合およびその連合会に関する詳細な規定を含みます。具体的には、以下のような節に分かれています。
第一節 通則（第2条―第12条）
組合の定義、法人格、事業の範囲など、組織の基本的なルールが定められています。
第二節 事業（第13条―第19条）
組合が行うことのできる経済事業（共同購買、共同販売、共同宣伝など）や環境整備事業（街路灯、アーケード、駐車場などの設置・管理）について具体的に規定しています。
第三節 組合員及び会員（第20条―第33条）
組合員となる資格、加入・脱退、組合員の権利義務、責任などに関する事項が定められています。
第四節 設立（第34条―第41条）
組合を設立するための手続き、設立総会、認可申請など、設立に必要な手順や要件が規定されています。
第五節 管理（第42条―第71条）
組合の機関（総会、理事、監事）、役員の職務、会計、事業報告など、組合の運営管理に関する規定が詳細に定められています。
第六節 解散及び清算（第72条―第78条）
組合が解散する場合の事由、手続き、そして解散後の財産処理（清算）に関する規定が置かれています。

第三章 助成措置（第79条）
商店街振興組合が行う特定の事業に対する国の助成など、支援措置に関する規定が含まれています。

第四章 雑則（第80条―第89条）
監督官庁による指導監督、各種届出や報告義務、登録に関する規定など、上記各章に含まれない多様な事項が定められています。

第五章 罰則（第90条―第94条）
この法律の規定に違反した場合に適用される罰金などの罰則に関する規定です。

附則
法律の施行に伴う経過措置や他の法律との関係などが規定されています。

この法律は、地域商業の核である商店街が直面する様々な課題に対し、事業者が組織的に取り組むための法的な枠組みを提供することで、その持続的な発展と地域社会の活性化に貢献する重要な役割を担っています。

関連項目

商店街
商工組合
* 商店街振興組合

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