喜志邦三

喜志 邦三の生涯と業績

喜志邦三（きし くにぞう）は、日本の著名な詩人および作詞家であり、1898年3月1日に大阪府堺市で誕生しました。彼は1983年5月2日に亡くなるまで、その創作活動を通じて、日本の文芸界に大きな影響を与えました。

学生時代と早稲田大学

彼は1915年に大阪府立堺中学校を卒業後、早稲田大学高等予科に進学し、翌年には英文学科に入学しました。在学中、彼は詩人の三木露風が主催する同人誌「未来」と「リズム」に参加し、文芸活動を本格化させていきました。1919年に早稲田大学を卒業した彼は、大阪時事新報社に入社し、ジャーナリズムの分野でも活躍を始めます。

教育界への進出

彼は1925年に新聞社を退職し、神戸女学院大学部で専任講師としてのキャリアをスタートさせました。以後、彼は教職に従事しつつ執筆活動を続け、1963年に定年退職まで教授として勤めました。また、1966年には園田学園女子大学の文学部教授にも就任し、教育現場での指導を行いました。特に1972年には西宮市民文化賞を受賞するなど、その業績が評価されました。

作詞活動と詩集

喜志邦三の作詞活動は1935年に日本放送協会から放送用歌詞の委嘱を受けたことをきっかけに飛躍的に拡大しました。彼は「春の歌」「踊子」「お百度こいさん」「風になりたい」といった多くの流行歌を作詞し、特に「春の歌」は自宅の近くの風景を基にしています。この歌は彼の代表作の一つとして知られ、西宮駅前に歌碑も建立されています。

校歌の作成

喜志邦三は数多くの校歌の作詞も手掛けました。彼が関与した学校は以下の通りです：

• - 阪南大学
• - 園田学園女子大学
• - 大阪市立淀中学校
• - 尼崎市立尼崎東高等学校
• - 兵庫県立川西緑台高等学校
• - 岡山県立倉敷青陵高等学校
• - 高知県立高知丸の内高等学校
• - 吹田市立吹田第二小学校
• - 尼崎市立小田北中学校
• - 西宮市立瓦木中学校

彼の作詞活動は教育の場でも続き、今なお多くの学生たちに歌い継がれています。

最期の時

1983年5月2日、喜志邦三は自宅にて息を引き取り、85年の人生を閉じました。彼の影響は、詩や歌詞を通じて、今も日本の文化に根付いています。喜志邦三は、文学と音楽が交差する場所で多大な貢献をした一人の文人として、後世に名を刻んでいます。

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