営林署前駅

営林署前駅（えいりんしょまええき）

北海道夕張市常盤に位置していた、かつての夕張鉄道線の鉄道駅です。駅の名称は、その近くに存在していた夕張営林署にちなんで名づけられました。鉄道路線の旅客営業体制見直しという背景のもと、この駅は比較的短い期間でその役目を終え、廃駅となりました。

歴史

営林署前駅の歴史は、昭和31年（1956年）に始まります。この年の8月11日に、まずは臨時停留場として設置されました。その後、同年12月1日には正式に鉄道駅として認可を受け、本格的な旅客扱いを開始しています。駅としての機能は徐々に拡充され、昭和35年（1960年）7月1日には、他の交通機関との間で連絡運輸業務も行うようになりました。しかし、夕張鉄道全体における旅客輸送の合理化が進行する中で、昭和46年（1971年）11月15日をもって、栗山駅と夕張本町駅の間における旅客営業が廃止されることとなりました。これに伴い、営林署前駅もその歴史に幕を閉じ、廃駅となりました。開設から廃止まで、およそ15年という短い期間の営業でした。

駅の構造

駅施設としては、単式ホームを一面のみ備え、線路は一本というシンプルな地上駅構造でした。駅舎があったかどうかは定かではありませんが、利用者の利便を図るため、駅には夕鉄共栄社が運営する売店が併設されていました。これは、当時の駅周辺の状況や利用客のニーズに応じた設備だったと考えられます。

駅周辺

駅名の由来となった夕張営林署は、かつて駅のすぐ近くにありましたが、現在は国の組織再編によって空知森林管理署に統合されており、当時の営林署施設は存在していません。駅が廃止された現在のこの場所周辺には、夕張鉄道の本社ターミナルが比較的近い位置にあります。また、公共交通としては、夕鉄バスの「ときわ入口」停留所が設置されており、かつての営林署前駅があったエリアへのアクセス手段として機能しています。

隣接駅

営林署前駅が営業していた当時、夕張鉄道線における隣の駅は以下の通りでした。

栗山方面からの場合：若菜駅
夕張本町方面からの場合：鹿ノ谷駅

これらの駅と共に、営林署前駅は夕張鉄道線の一部として、地域住民や関係者の移動を支えていました。短命ではありましたが、夕張の歴史の一コマとして記憶される駅です。

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