四国電力送配電

四国電力送配電株式会社について

四国電力送配電株式会社（しこくでんりょくそうはいでん）は香川県高松市を拠点に、四国の四県を主要な供給エリアとする一般送配電事業者です。四国電力の完全子会社として機能し、略称は四電送配電や四国送配電などで親しまれています。

事業概要

同社は送電線や変電所、配電線を利用して、発電事業者や小売電気事業者に対して送配電サービスを提供しています。2020年4月からの電気事業法の改正により、一般送配電事業者は発電や小売電気業務を同時に行うことが原則禁止されることとなり、四国電力はその業務をこの子会社へ移管しました。この改正は、電力システム改革の一環であり、電力供給の公正性と透明性を向上させることが目的とされています。

事業内容

送配電網の運用

四国電力送配電は、3,000キロメートルを超える送電線、240か所以上の変電所、45,000キロメートル以上の配電線を持ち、これらの施設を維持・運用しています。新たな発電事業者や小売電気事業者からの接続申込みにも柔軟に対応し、電気の安定供給を実現しています。事故や災害時には故障箇所を特定し、迅速に復旧を行います。

系統運用

同社は、四国エリアの電力系統の電気の質を保つために、発電と電力需要のバランスをリアルタイムで監視・調整しています。このプロセスは、安定的な電力供給を確保するために非常に重要です。

託送供給

託送供給は、電気をある地点から別の地点へと運ぶサービスであり、主に小売電気事業者がこのサービスを利用します。電気を需要家に確実に届けるため、託送料金を徴収しています。

最終保障供給

小売電気事業者からの供給が受けられない需要家に対して、電気を供給する役割も担っています。特別高圧や高圧の需要家を対象としており、地域の電気需要に応じた対応をしています。

供給区域

四国電力送配電の供給範囲は四国四県（香川県、愛媛県、徳島県、高知県）ですが、いくつかの地区では他社による供給が行われています。

事業所と設備

本社は高松市に所在し、各県に支社を持ち、それぞれの地域で事業所を運営しています。送配電設備は十分な規模に拡充されており、送電線は3,391キロメートル、変電所は240か所、配電線は46,125キロメートルに及びます。

連系設備

他地域との連携も強化されており、関西地区や中国地区との直流送電線や、海底ケーブルを介した送電設備があります。これにより、エリア間での電力融通が可能となっています。

沿革

四国電力送配電の設立は2019年であり、その背景には電力システム改革のための法整備が影響しています。安定した電力供給の実現のために、旧体制からの移行が進められました。これにより、送配電の中立性が確保され、効率的な電力供給サービスが展開されています。

まとめ

四国電力送配電株式会社は、四国の広範なエリアにおいて電力を安定的に供給するために重要な役割を果たしています。発電事業者や小売電気事業者へのサポート体制を整え、全ての需要家に公平で安定した電力供給を提供しています。

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