因原駅

因原駅：三江線の記憶を辿る

因原駅は、島根県邑智郡川本町大字因原に位置していた、JR西日本三江線の駅でした。2018年4月1日の三江線全線廃止に伴い、惜しまれつつも廃駅となりました。

歴史

因原駅は、1934年11月8日に三江線の石見川越駅 - 石見川本駅間延伸に伴い、有人駅として開業しました。その後、時代の流れとともに変化を遂げています。

1955年：三江南線開業により、三江線が三江北線に改称。当駅も同線の所属となる。
1975年：江津駅 - 三次駅間が全通し、三江北線が現行の三江線の一部となる。
1982年：貨物の取り扱いを廃止。
1984年：荷物扱い廃止。
1985年：駅員無配置駅となる。
1987年：国鉄分割民営化により、JR西日本へ承継。
1999年：列車交換設備が撤去され、江津駅 - 浜原駅間では石見川本駅のみが列車交換可能駅となる。
2018年：三江線の全線廃止に伴い、廃駅。

駅構造

単式ホーム1面1線を有する地上駅で、浜原方面に向かって右側にホームがありました。かつては駅員が常駐していましたが、廃止時には浜田鉄道部が管理する無人駅となっていました。駅舎は運送業者の営業所として再利用されていましたが、自動券売機などの設備はありませんでした。

開業時は相対式ホーム2面2線を有する列車交換可能駅でしたが、1999年に片側の線路と列車交換設備が撤去されました。同時に、両ホームを結ぶ跨線橋も取り壊されています。

現在の状況

旧駅舎は、2021年3月末時点でも運送業者の営業所として利用されています。ホームや駅付近の線路は維持されており、レールバイクのイベントなども開催されています。ただし、駅近くの井原川に架けられていた井原川橋梁は、2021年4月には撤去されています。

利用状況

近年の1日平均乗車人員は以下の通りです。かつては1984年度に81人、1994年度に38人の乗車がありましたが、徐々に減少傾向にありました。

駅周辺

駅周辺には、以下の施設があります。

道の駅インフォメーションセンターかわもと
川本因原郵便局
国道261号

その他

三江線活性化協議会により、石見神楽の演目名にちなんだ「剣舞」の愛称が付けられていました。

隣の駅

JR西日本 三江線：鹿賀駅 - 因原駅 - 石見川本駅

因原駅は、三江線の歴史を物語る駅の一つとして、その名残をとどめています。地域住民の生活を支え、鉄道ファンに愛された駅として、記憶に残り続けるでしょう。

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