図師兼弐

図師兼弐：地方自治と国政に貢献した政治家の生涯

図師兼弐（ずし けんじ、旧字：圖師兼貳　1877年7月15日 - 1954年10月15日）は、日本の衆議院議員であり、福岡県八幡市長を務めた人物です。農商務官僚としての経歴も持ち、多岐にわたる分野で活躍しました。

生い立ちと初期のキャリア

図師兼弐は、1877年（明治10年）に宮崎県臼杵郡北浦村（現在の延岡市）に生まれました。1900年（明治33年）に日本法律学校（現在の日本大学）を卒業後、1904年（明治37年）に高等文官試験に合格し、官僚としての道を歩み始めます。初期のキャリアでは、関東州民政署属を経て、1906年（明治39年）に農商務省山林属となりました。

農商務省での活躍

農商務省では、林務官として様々な要職を歴任しました。熊本大林区署経理課長、広島大林区署庶務課長、山林事務官、高知大林区署林務課長、熊本大林区署林務課長、青森大林区署林務課長、東京大林区署林務課長などを務め、日本の林業行政に貢献しました。1920年（大正9年）に退官した後も、農商務省嘱託としてその知識と経験を活かしました。

八幡市長としての実績

1928年（昭和3年）に図師兼弐は八幡市長に選出され、その手腕を発揮します。八幡市長としての在任期間は長く、1942年（昭和17年）までその職を務めました。八幡市長時代には、都市の発展に尽力し、市民生活の向上に貢献しました。

衆議院議員への転身と公職追放

1942年（昭和17年）の翼賛選挙に出馬し、衆議院議員に転身しました。しかし、第二次世界大戦後の1946年（昭和21年）には、公職追放の対象となりました。これは、戦時中の政治的立場が問われた結果でした。

図師兼弐の生涯を振り返って

図師兼弐は、農商務官僚として林業行政に携わり、八幡市長として都市の発展に貢献し、衆議院議員として国政にも参加しました。彼の生涯は、日本の近代化と発展の過程を反映しており、地方自治と国政の両面で重要な役割を果たした人物として記憶されるべきでしょう。

参考文献

• - 衆議院・参議院編『議会制度七十年史 衆議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1962年。
• - 『衆議院要覧（乙） 昭和十七年十一月』衆議院事務局、1942年。
• - 『自治制實施五十周年記念 全國市長銘鑑』帝国自治協会、1938年。

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