図書館問題研究会

図書館問題研究会について

図書館問題研究会（としょかんもんだいけんきゅうかい）は、日本における公共図書館の発展を目的とした団体であり、その活動は理論の確立、調査、研究、実践に関わるものです。1955年に創設され、略称は「図問研」として知られています。事務所は東京都中央区の日本橋蛎殻町に位置し、グレインズビル内に構えています。

設立の背景と目的

この団体は、1955年5月、「図書館を国民のものとして、生活のすぐ身近にある民衆の図書館を目指そう」との呼びかけにより、49名の図書館員によって設立されました。設立時から掲げられている「綱領」は、住民に役立つ図書館を作ることを目的とした指針となり、現在までその理念は受け継がれています。

組織と活動

図書館問題研究会の組織は主に個人会員で構成されています。会員には、公共図書館や大学図書館、学校図書館、専門図書館の図書館員のほか、大学教員や社会教育関係者、図書館に興味を持つ一般市民も含まれています。2021年時点で、会員数は約650名に達し、参加者は県単位で全国に26ある支部のいずれかに所属します。

この団体の最高機関は全国大会であり、年に1回開催されます。大会期間中は、選出された全国委員により全国委員会が設立され、委員長および常任委員会が団体の運営を担当します。また、別途監事が選出され、監査も行われています。

出版物

図書館問題研究会は、活動の一環として様々な出版物を発行しています。その中でも特に重要なのが、機関誌『みんなの図書館』で、こちらは月刊として1955年に創刊されました。創刊当初の名称は『図書館問題研究会会報』でしたが、現在は広く知られるタイトルへと変更されました。また、年刊の研究誌『図書館評論』も1956年に創刊され、図書館に関するさまざまな研究や論考を掲載しています。これらの出版物は、図書館の発展や問題意識の醸成に寄与する重要な役割を果たしています。

まとめ

図書館問題研究会は、公共図書館の発展を追求するために創設された、長い歴史を持つ日本の団体です。設立以来、組織は会員を中心に成り立ち、全国各地で実践的な活動を行っています。また、体系的な理論や多様な研究を通じて、図書館の役割や機能を再定義し、地域社会に貢献することを目指しています。さらなる発展に向けて、今後の活動にも注目が集まります。

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