国分上野原縄文の森

国分上野原縄文の森

国分上野原縄文の森（こくぶうえのはらじょうもんのもり）は、鹿児島県霧島市に位置する町で、郵便番号は899-4318です。この町は、2017年4月1日現在で人口はゼロ、世帯数もゼロという特異な状況にあります。住居表示が全域で実施されており、通りや施設の名称においても明確な住所体系が整っているのが特徴です。

地理的特徴

霧島市の中南部にあり、旧国分市の南部に該当する国分上野原縄文の森は、周囲に国分川内、国分上之段、国分敷根、国分上野原テクノパークといった他の地域が接しています。特に、町内の大部分は国指定の史跡である「上野原遺跡」に含まれており、地域の歴史的意義を物語っています。

この地域は台地上に形成され、当初は工業団地として利用される予定でしたが、1986年に発見された弥生時代の竪穴建物がきっかけとなり、大規模な発掘調査が実施されました。この調査により、縄文時代から中世にかけての複合的な遺跡が存在することが確認され、1997年には鹿児島県知事より遺跡の現地保存が表明されました。

1998年には、発掘された遺物が「鹿児島県上野原遺跡出土品」として国の重要文化財に指定され、さらに1999年にはこれらの遺跡の一部が国の史跡として認定されました。

文化的拠点

国分上野原縄文の森には、いくつかの文化施設が設置されています。特に、1・2番街区には鹿児島県の公園「鹿児島県上野原縄文の森」が広がり、2番街区には鹿児島県立埋蔵文化財センターがあり、文化財の調査や展示に利用されています。

この公園やセンターは、訪れる人々に遺跡や出土品について学ぶ機会を提供し、地域の歴史に対する理解を深める場となっています。

歴史の流れ

2005年11月7日、国分市は他の町と合併し霧島市が誕生しました。この際、新たに国分上野原縄文の森という町が設けられ、歴史の流れにおける重要な一歩となりました。また、国分上野原縄文の森の形成は、地域の遺跡や文化財保護活動に新たな展望をもたらしました。

文化財の一覧

国分上野原縄文の森には、いくつかの重要な文化財が存在します。中でも、国指定の重要文化財として「鹿児島県上野原遺跡出土品」があります。また、県指定の有形文化財としても多くの出土品が保存されており、これらはいずれも地域の貴重な文化遺産です。

教育の場

この地域には居住者が存在しないため、小・中学校の学区は設定されていませんが、文化施設の存在は教育的な役割を果たしています。未来の世代に対して地域の歴史や文化を伝えるための大切な拠点ともなっているのです。

国分上野原縄文の森は、歴史と文化の宝庫として知られており、この地域を訪れることで、多様な時代の物語を感じることができる場所です。

もう一度検索