国分町 (福岡県)

国分町（こくぶまち）の概要

国分町は、かつて福岡県三井郡に属していた町で、現在の久留米市の一部となっています。この地域は、耳納山地の西に位置する高良山の西側、高良川の中流域に広がっていました。

歴史

発足と変遷

国分町の歴史は、1889年（明治22年）の町村制施行に始まります。この時、御井郡の東久留米村（一部地域を除く）、野中村、国分村、西久留米村（一部地域を除く）が合併し、国分村として新たな一歩を踏み出しました。

1896年（明治29年）には、所属が三井郡に変更されました。その後、1922年（大正11年）8月1日には町制が施行され、国分町と改称されました。しかし、その歴史は長くは続かず、1924年（大正13年）11月1日に久留米市に編入され、国分町としての歴史は幕を閉じました。

地名の由来

国分町という地名は、この地に筑後国分寺が存在したことに由来します。国分寺は、古代の律令制下で各国に建立された寺院であり、その存在がこの地域の歴史を物語っています。

軍事施設

国分町には、かつて陸軍の施設が置かれていました。具体的には、第18師団司令部と歩兵第48連隊が設置されていました。これらの施設は、当時の日本の軍事体制を象徴するものでした。

交通

鉄道

国分町には、かつて鉄道も敷設されていました。1909年（明治42年）には、筑後軌道が国分まで延伸されました。さらに、1913年（大正2年）には、筑後軌道が久留米市日吉町と福島を結ぶ区間で電車を開通させ、国分町内には西久留米と野中に停車場が設けられました。これにより、地域住民の移動手段が大きく改善されました。

教育

小学校

教育機関としては、1904年（明治37年）に国分尋常小学校が開校しました。その後、1922年（大正11年）には国分尋常高等小学校へと発展し、地域の子どもたちの教育を担いました。

まとめ

国分町は、短期間ながらも、その歴史の中で様々な変遷を経験しました。町村合併による発足、町制施行、そして久留米市への編入。また、国分寺の存在や陸軍施設の設置、鉄道の開通など、地域の発展に貢献した様々な出来事がありました。国分町の歴史は、現代の久留米市を理解する上で、重要な要素の一つと言えるでしょう。

参考文献

角川日本地名大辞典 40 福岡県
『市町村名変遷辞典』東京堂出版、1990年。

関連項目

福岡県の廃止市町村一覧
国分町 (久留米市)

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