耳納山地

耳納山地（みのうさんち）

概要

耳納山地は、福岡県筑後地方に位置する山地で、水縄山地とも表記されます。耳納連山という通称でも親しまれています。西は久留米市南東部の高良山から始まり、兜山、耳納山、発心山、鷹取山などを経て、東は大分県境まで連なります。山地の西側は久留米市と八女市に、東側はうきは市と八女市にまたがっており、広大な範囲をカバーしています。西端部の南には赤藪山が、東端部では津江山地と接し、豊かな自然環境を形成しています。

山地の北側は、水縄断層によって形成された急な崖状の地形が特徴的です。対照的に、南側は緩やかな斜面となっています。東端には水源の森百選に選定された森があり、筑後川水系巨瀬川や名水百選に選ばれた清水湧水の重要な水源となっています。この地域は、豊かな水資源に恵まれていることがわかります。

関係自治体

耳納山地は、以下の自治体と深い関わりがあります。

北側：福岡県久留米市、うきは市
南側：福岡県八女市

主な山と峠

西から東へ順に、以下の山々や峠が連なっています。

高良山
兜山
耳納山
グライダー山
発心山
かんかけ峠（福岡県道70号田主丸黒木線）
鷹取山
合瀬耳納峠（福岡県道52号八女香春線）

歴史

この地域は、過去に地震や土砂災害に見舞われた歴史があります。

地震：679年1-2月頃（天武7年12月）には筑紫地震が発生しました。
土砂災害：江戸時代中期の享保5年6月21日（1720年7月26日）には、筑後川流域で大雨による災害が発生しました。耳納山地では山津波が発生し、洪水と合わせて多くの犠牲者が出ました。うきは市にある西見家所蔵の「壊山物語」には、4村がほぼ壊滅し、60人近い住民が亡くなったという記録があります。また、朝倉市の南琳寺所蔵の「南琳寺縁起」によると、朝倉市の山田、古毛、白木、志波などの地区も甚大な被害を受けました。1932年には、大村天満宮（うきは市吉井町）に大村復興碑が建てられました。

道路

耳納山地には、以下の道路が整備されています。

耳納スカイライン
福岡県道800号湯ノ原合川線
福岡県道798号北川内草野線
福岡県道70号田主丸黒木線
福岡県道804号上横山星野線
福岡県道52号八女香春線

これらの道路は、地域住民の生活を支えるとともに、観光客にとっても重要なアクセスルートとなっています。

脚注

この地域の情報は、以下の文献や資料に基づいています。

関連項目

山脈と山地の一覧
筑紫山地
筑肥山地
英彦山地
三郡[[山地]]
高良大社

耳納山地は、豊かな自然と歴史が共存する地域です。この山地が、これからも地域の人々にとってかけがえのない存在であり続けることを願います。

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