国分青崖

国分 青崖（こくぶ せいがい）について

国分青崖は1857年5月27日に生まれ、日本の明治、大正、昭和という時代に詩人として活動しました。本名は高胤（たかたね）で、号は青崖、青厓などの様々な呼び名を持ちます。彼は詩人だけではなく、新聞記者や教育者としても多彩な人生を送った人物です。

生い立ちと学び

青崖は仙台に出生し、父は仙台藩士の盛久です。彼の名の一部にあたる「青」は青葉城から、「太白」は太白山から由来しているとされています。国分は藩学の養賢堂で学び、後に漢学や国学、漢詩を学ぶことによってその詩的才能を磨きました。

上京と新聞活動

1878年、国分は上京し司法省法学校に入学しましたが、学校生活の中でいくつかの事件に巻き込まれ、友人たちとともに退学を余儀なくされます。その後、朝野新聞や高知新聞の記者として活動し、1889年には日本新聞に参加しました。この新聞では、漢詩形式での時事評論『評林』を連載し、当局に対する痛烈な批判で知られます。

政治的な発言と詩作

国分は日清戦争に従軍し、さらには日露戦争の前には発禁処分を受けるなど、社会に対して強い意見を持ち続けました。 1890年には森槐南や本田種竹とともに詩社『星』を結成し、多くの詩人と交流しました。彼が主導したその他の詩社には『雅文会』や『詠社』などがあります。

教育活動と文筆活動

1923年には大東文化学院での教授に就任し、多くの詩社で活動を続け、また『昭和詩文』誌を主宰しました。1937年には帝国芸術院の一員に選ばれ、政教社の社長として雑誌の発行にも従事しました。このように、青崖は詩人としての活動だけでなく、教育者としても重要な役割を果たしていました。

晩年と詩作の成果

国分青崖の詩作は膨大で、その数は三万首にも達すると考えられていますが、実際に出版された詩集は彼の名を冠した『評林』第一集の『詩董狐』だけでした。彼の人柄は恬淡無欲であったとの評価がされており、その生涯は社会や文学に多くの影響を与えました。1944年、国分は87歳でこの世を去り、彼の墓は多磨霊園にあります。彼の妻・国分操子は歌人で、詩的な感性が受け継がれています。

除籍と後世への影響

国分青崖の遺した影響は、後世にも多大なものがあり、彼の作品や思想は今も詩人や文学愛好者にとって貴重な資源となっています。彼の詩的精神は日本文学史において重要な役割を果たし、日本の漢詩における一つの基盤を築いたと評価されています。

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