国土開発幹線自動車道建設会議

国土開発幹線自動車道建設会議について

概要

国土開発幹線自動車道建設会議（通称：国幹会議）は、2003年12月に設置され、国会議員や専門家から成る諮問機関として活動しています。この会議の目的は、国土開発幹線自動車道（総延長11,520 km）や高速自動車国道の建設・整備に関する審議を行うことです。これまでに、前身の国土開発幹線自動車道建設審議会（国幹審）を含め、合計36回の会議が開かれ、9,428 kmの整備計画が策定されてきました。

近年の動向

かつては前原誠司国土交通大臣が会議の運営について批判し、その廃止を示唆していました。特に国土開発幹線自動車道建設法の廃止や高速自動車国道法の改正が議論され、民主党の政策の一環としても会議の廃止が盛り込まれていました。その結果、2009年8月の衆議院選挙では民主党が308議席を獲得し、政権交代が実現。一時は会議の廃止が濃厚でしたが、最終的には廃止法案は2009年12月に廃案となりました。

会議の運営と成果

前原大臣は2009年9月の記者会見で、道路の必要性を厳格に見直す考えを示し、費用対効果を中心に議論を進める方針を打ち出していました。廃止後は社会資本整備審議会（社整審）での議論が義務化され、新たな高速道路の着工に際しても審議されることになりました。

過去の会議での決定事項が見直されない見通しが立つ中、民主党による予算の見直しが行われ、高速道路の整備に関する政策の優先順位を焦点に当てる動きが見られました。特に、2009年12月には、前原大臣が高速道路の4車線化事業を凍結すると発表したものの、その後着工を進める意向を堅持しました。

沿革と重要な出来事

• - 2003年12月25日: 国土開発幹線自動車道建設法に基づき設置され、第1回会議が開催されました。
• - 2006年2月7日: 第2回会議が開催され、コスト削減の具体化が議題に。
• - 2009年4月27日: 第4回会議で新たな整備計画が策定されました。
• - 2009年9月26日: 前原大臣が会議の廃止を表明。
• - 2010年3月: 廃止法案が提出されましたが、12月には廃案となりました。

構成委員

第4回開催時の構成委員は、衆議院議員や参議院議員、有識者により構成されていました。衆議院議員には小沢鋭仁や細田博之、参議院議員には泉信也や羽田雄一郎が名を連ねています。有識者としては、経済同友会の代表や大学教授が参加し、幅広い視点からの意見が求められました。

政策の影響

この会議は、国土交通省の政策形成に重要な役割を果たしており、道路行政のシンボル的存在として位置づけられています。技術や社会の変化を反映し、社会資本の整備における重要な決定がなされてきたことから、今後の動向に注目が集まります。特に、費用対効果を重視した議論が進む中での会議の運営が期待されています。

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