国家再建最高会議

国家再建最高会議について

国家再建最高会議（略称：最高会議）は、1961年5月に発生した軍事クーデターの結果として設立され、1963年に成立した第三共和国の基盤を築いた軍事政権の重要な機関です。具体的には、クーデターの直後に革命委員会が名称を改称し、それ以降、韓国の最高統治機関として機能しました。この会議は、クーデターを支持した韓国陸軍士官学校の卒業生らによって構成され、実権は朴正煕が握っていました。

最高会議の設立と役割

1961年5月19日、革命委員会は国家再建最高会議へと名称を改め、張都暎中将が議長、朴正煕少将が副議長に就任しました。同時に、14の分科委員会も設置され、それぞれの委員長が選出されました。この体制の下、最高会議は国家再建非常措置法を制定し、政府が樹立されるまでの間、韓国の最高統治機関としての地位を明確化しました。また、最高会議は国の政策や法律の決定を行う権限を持ち、1963年12月に民政が復活するまでその機能を果たし続けました。

軍事クーデターの背景

朴正煕少将が率いる韓国軍は1961年5月16日にソウルを制圧し、第二共和国を終焉させました。このクーデターの背景には、第二共和国の腐敗や自由主義政策の放任、民主的な政治に対する幻滅がありました。朴は、第二共和国の不正行為や腐敗を許さない姿勢を強調し、政府の政治化を求める軍幹部と共に行動を起こしました。

最高会議は、早期に民政への移行を公約として掲げ、1962年の国民投票で78％の賛成を得たことから、韓国は大統領制による共和憲政に戻る決定を下しました。1962年12月26日には憲法改正が実施され、朴正煕ら軍幹部は次の選挙に立候補しないと誓いましたが、1963年10月の大統領選で当選する結果となりました。

経済政策と発展

最高会議の特徴の一つは、初めて経済開発計画に基づく政策を実施した点です。第一次五カ年計画が1962年から開始され、これは第二共和国の未遂の計画を引き継いだ形と見なされています。また、韓国軍はベトナム戦争に参戦し、アメリカからの軍需物資の受注や賃金によって経済が潤い、多数の財閥が誕生しました。さらに、朴正煕は日本との経済関係を強化し、日韓基本条約によって日本からの経済援助も獲得しました。

こうした外貨獲得政策は、韓国の計画経済の基盤を築き、「漢江の奇跡」と呼ばれる経済成長を実現させる礎となりました。国家再建最高会議は、韓国の歴史において重要な役割を果たし、今後の政権にも大きな影響を与えることとなりました。最終的に、最高会議は1963年12月16日に解散し、翌日には新たな国会が召集され、第三共和国が正式に発足しました。

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