国文学研究資料館

国文学研究資料館の概要

国文学研究資料館は、東京都立川市に位置する大学共同利用機関であり、日本文学の研究を中心に活動しています。この施設は、文部科学省が設置した「文部省史料館」を前身としており、国文学研究の拠点としての役割を果たしています。

沿革

国文学研究資料館の歴史は、1947年に遡ります。この年、文部省科学教育局が近世以降の古文書を収集する事業を開始しました。1949年には国立史料館設置の請願が国会に提出され、翌年には文部省内に「文部省史料館」が設立されました。その後、1951年には正式に設立され、主に近世の史料の調査研究、収集、整理、保存が行われました。

1962年には著名な渋沢敬三の収集資料が寄贈され、その後も資料の充実が進められました。1987年には公文書館法が制定され、活動が近世以降の資料管理全般に広がります。2004年には国文学研究資料館として再編成され、その後も多様な文学資料の収集を続けています。2008年、立川市に移転し、現在の位置に落ち着きました。

所蔵資料

国文学研究資料館は、約20万点に及ぶ日本文学に関する原典資料や古典籍を所有しています。特に「春日懐紙」などの重要文化財や、真田家や津軽家などの旧名家にかかわる貴重な文書が含まれています。また、近現代に至るまでの日本史に関する豊富な資料もあり、50万点を超える記録が収蔵されています。

研究内容

館内では、日本文学に関連する多様な研究が行われています。教授陣や研究員は、基幹研究や共同研究プロジェクトに取り組み、研究成果を発表しています。ここでの研究は、教育機関としての役割も果たし、大学院生の教育プログラムも設けられています。

事業活動

国文学研究資料館の事業は、主に研究基盤の整備や社会への情報提供に焦点を当てています。日本文学や関連資料の調査研究を行い、収集した情報を整理、保存して公開します。また、出版活動により研究成果を広く社会に還元することも重視しています。利用者は資料の閲覧や論文のコピーサービスを受けることができ、展示会や講演会の開催も行っています。

交通アクセスと施設

国文学研究資料館へは、多摩都市モノレール高松駅から徒歩7分、または立川バス立川学術プラザ停留所からもアクセス可能です。また、専用の駐車場や休憩室が整備されています。周辺は緑地公園として整備されており、地域の人々にとっても利用しやすい場所となっています。このように、国文学研究資料館は日本文学の重要な資料を保管しながら、研究と地域社会との架け橋となる役割を果たしています。

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