国母工業団地

国母工業団地の紹介

国母工業団地は、山梨県の中心に位置する大規模な工業団地であり、甲府市、中央市及び中巨摩郡昭和町に跨る総面積97.27haを持つ、県内最大の工業団地です。1971年の設立以来、地域経済を支える重要な産業拠点として機能しています。農業中心だった地域において、戦後の高度経済成長期に大きな改革が行われ、工業化が進展する中で設計されました。

工業団地の開発背景

山梨県は歴史的に農業が主流でしたが、戦後の経済変化に伴い、工業化が求められました。特に天野県政期に入ると、長期総合開発計画の提出により、地域の産業基盤の整備や企業誘致の必要性が認識され、工業団地の造成が進められました。この時期、甲府市国母地区と富士北麓剣丸尾地区に工業団地を設ける計画が立てられましたが、剣丸尾地区の開発は実現せず、国母工業団地に集中する形となりました。

1962年には、甲府都市圏での工業開発が地域活性化の柱とされ、釜無川東岸に位置する釜無工業団地を含む二つの工業団地計画が策定されました。その後、甲西工業団地、身延工業団地の構築も計画されるようになります。このように国母工業団地は、他の団地と共に地域の産業基盤を築く重要な役割を果たしました。

国母工業団地の発展

国母工業団地の第一期計画が確定したのは1965年で、甲府地区開発推進協議会が設立されました。これを受けて1971年には進出企業の募集が開始され、ニクソン・ショックなど様々な経済的影響による一時的な難局を乗り越え、1972年には4社の進出が実現しました。1981年までに九成がほぼ完了し、この時期には中央自動車道も全線開通し、地域の産業基盤が整えられました。

その後、1980年代には日本経済が安定成長期に突入。これに伴い、国母工業団地は加工型機械工業による企業の進出が活性化し、さらなる発展を遂げました。定着した企業が増えることで、地域経済に大きな貢献をしているのです。

主な立地企業

国母工業団地には多くの企業が立地しており、北側にはパイオニアマイクロテクノロジーやパナソニックの工場、住友電工デバイス・イノベーションなど、多岐にわたる業種の企業が集結しています。南側には、横河電機甲府事業所があり、その存在は地域の産業活動を支える重要な要素となっています。

アクセス情報

交通の便も良好で、中央自動車道の甲府昭和インターチェンジや甲府南インターチェンジから車で10分ほどの距離にあります。また、新山梨環状道路の玉穂中央ランプからは車で2分と、利便性が非常に高いです。さらに、身延線の国母駅や常永駅からも徒歩10分の距離としてアクセスもスムーズです。バス利用者には山梨交通57系統が便利で、古市場バス停や高室入口バス停から徒歩圏内に位置しています。

国母工業団地は、企業活動の発展に加え、地域経済の発展に寄与する重要な拠点として、今後も成長が期待されます。

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