国民党 (宋教仁)

国民党：短命に終わった初期の中国政党

国民党は、1912年8月25日に孫文、黄興、宋教仁らが中国同盟会を母体として結成した公開政党です。宋教仁が中心的な役割を果たしましたが、現在の中国国民党とは異なる政党です。

結党の背景

1912年4月、孫文から袁世凱へ臨時大総統の地位が委譲。臨時約法下での国会開設に向けて、100以上の政党が乱立しました。その中で、宋教仁らは中国同盟会を主体に、統一共和党、国民共進会などを糾合し、国会での多数派を目指して国民党を結成しました。

党の構成と内情

理事長に孫文、理事長代理に宋教仁が就任し、宋が実権を掌握。しかし、理事には立憲派も含まれるなど、主義主張の統一性はなく、宋教仁のリーダーシップによる妥協の産物でした。そのため、国民党は単なる集票機関に過ぎないという評価もあります。

選挙での勝利と暗転

国民党は積極的な選挙活動を展開し、1912年12月から1913年1月の選挙で衆議院、参議院ともに第一党となりました。これにより、議会による袁世凱への抑止力が期待されましたが、袁世凱は宋教仁を暗殺し、事態は暗転します。

第二革命と解散

袁世凱は共和党、民主党、統一党を合併して進歩党を結成し、国民党に対抗。国民党の急進派は第二革命を起こしますが失敗し、多くが亡命。残った穏健派も袁世凱によって弾圧され、1913年11月4日に国民党は解散を命じられました。

結末

国民党は、袁世凱の台頭と独裁によって、短命に終わりました。しかし、その活動は、後の中国の政治に大きな影響を与えました。

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