中国国民党

中国国民党

中国国民党（ちゅうごくこくみんとう、英語: Kuomintang、略称: KMT）は、1920年代に孫文の指導のもとで結成された中華民国の主要政党です。現在は台湾を拠点とし、民主進歩党（民進党）とともに二大政党制を形成しています。イメージカラーは藍色で、民進党の「緑」に対して「藍」と呼ばれることが多いです。

歴史

結成の背景

1919年10月10日、孫文が中華革命党を改組して中国国民党を設立しました。国民党は清国を打倒し、共和制国家の樹立を目指すことを目的としていました。1912年の辛亥革命を経て、国民党は中華民国を設立し、孫文が初代臨時大総統に就任しました。その後、国民党は壮大な政治的変遷を経ることになります。

中国大陸時代

1920年代、中国国民党は共産主義に立ち向かうため、中国共産党と一時的に協力し「国共合作」を形成しました。しかし、蔣介石の上海クーデターによってそれは破綻し、内戦状態に突入します。国民党政府は北伐を成功させ、さまざまな地域の軍閥を制圧し、統一政府を確立しました。

日中戦争と国共内戦

1937年から始まる日中戦争では、国民党と共産党が一時的に共闘し、日本軍に立ち向かいました。その後、1945年の戦後、国共内戦が再燃し、国民党は共産党に敗北しました。1949年に国民党政府は台湾に撤退し、中華民国は台湾を中心に政治を行うこととなります。

台湾での政権の変遷

台湾に移転した国民党は、一党独裁体制をとり、38年間にわたり戒厳令を敷いて統治しました。1987年には政治的自由化が進み、多党制への道を歩むことになります。2000年の選挙で民進党に初めて敗れ、野党となった国民党は、その後の選挙での浮き沈みに苦しみつつも、内外での活動を続けています。

現状

近年、国民党は台湾内での支持を再構築しようと試みています。2024年には新北市長の侯友宜が選挙に臨み、次世代のリーダーシップを目指しています。同時に、民進党の影響力に対抗するための戦略を模索しています。

国民党は「中国」の政党としての名を保持し続けており、党の理念には「一つの中国」論を掲げていますが、それに対する反発も根強いです。台湾内での意見は分かれており、本土派や親中派などの異なる思惑が交錯しています。

結論

このように、中国国民党は台湾の政治において長い歴史と影響力を持つ政党です。現状維持を望む姿勢から統一志向まで、多様な視点を持ちながら、今後の政治的動向が注目されます。そして、過去と現在、未来の中国と台湾の関係において、国民党の役割はますます重要になっていくことでしょう。

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