国民協会 (日本 1933-1937)

国民協会について

国民協会（こくみんきょうかい）は、昭和初期における日本主義を基盤とした政治団体で、特に1933年7月22日から1937年7月18日までの間活動していました。この団体は、当時の政治状況や社会情勢に強い影響を受けながら、特に天皇制や国家の強化を推進していました。

この協会は、赤松克麿によって設立されました。彼は当時、既存の政治団体である日本国家社会党や逓友倶楽部から除名された後、同じような立場の津久井龍雄と倉田百三と共に新たにこの団体を結成しました。彼らは共通の理念を持ち、より効果的に日本国家の発展を目指すことを目的としていました。

国民協会の初期の組織体制は、赤松が理事長（党首）に就任し、津久井が常任理事、倉田が芸術部長、森清人が文化部長を担うという形で整えられました。各メンバーは異なる分野に強みを持っており、その専門性を活かして団体の活動を支えました。特に、青年日本同盟を支援団体として組織することで、若い世代の国民を巻き込む動きも行なわれました。

国民協会は、さまざまな政治運動やイデオロギーを支持しました。中でも、天皇機関説の排撃や選挙粛正運動に対する支持は、その主な活動の一環として挙げられます。天皇機関説とは、天皇の地位と権威を政治的にどう考えるかという論争がありましたが、国民協会はこの説に反対する立場をとりました。

また、選挙粛正運動では、選挙の公正さや清らかさを推進し、政治の健全化を目指しました。これらの運動は、国民協会の理念や目的と密接に関連しており、より良い国家社会の実現を志向していたのです。

1937年、国民協会は日本革新党の結成に合流することになりました。この際、小池四郎などの活動家とともに新たな政治的アプローチを模索し、最終的には団体として解散するに至ります。

国民協会の活動は、その後の日本の政治や社会運動において、一定の影響を与えたと言えるでしょう。特に、国民意識の形成や若者に向けた啓蒙活動などは、当時の政治地図において重要な要素となりました。

このように、国民協会は短い期間ではありましたが、昭和初期の日本において、特異な政治団体としての役割を果たしました。彼らの活動は、今後の日本社会における国民意識の変化や政治的運動の流れに大きな影響を与えたと言えるでしょう。

参考文献

• - 「国民協会」（『国史大辞典 5巻』吉川弘文館、1985年）

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