国民政治協会

一般財団法人国民政治協会について

一般財団法人国民政治協会（こくみんせいじきょうかい）は、自由民主党への政治献金を統括する組織です。1961年に設立され、当初は「国民協会」という名称で自由民主党の党近代化を進めるために設立されました。設立の背景には、経済界との繋がりに対する国民からの批判がありました。政治献金の受け入れを強化し、国民各層からの支持を得ることを目指しました。

設立当初、池田勇人総裁（当時）の腹心であった前尾繁三郎が立ち上げに関与しました。初代会長には岩田宙造が就任し、党の方針に基づいて毎月1億5千万円以上の寄付を集める体制を整えました。1964年までに、沖縄を除く全都道府県に地方支部を設立し、5万人以上の個人会員を獲得しました。

しかし、法人会員による政治献金が主流となり、個人会員からの収入は限られていました。1974年には参議院選挙における金権選挙批判やロッキード事件を受けて、経済団体との関係が見直されました。この時期、経団連会長の土光敏夫が協会との関係を断ち、政治献金の在り方に変化が訪れました。

その後、三木武夫が党総裁に就任し、国民政治協会は1975年に改称されました。政治資金規正法の改正に伴い、1976年には自由民主党の政治資金団体に指定され、1977年には新たな党友組織である自由社会を守る国民会議が発足しました。この組織は、個人会員の獲得を目指しましたが、摩擦も生じました。

近年、一般財団法人国民政治協会は毎年約17億円の政治献金を集めており、そのほとんどは法人からの寄付です。特に直近では年間約12億円が自民党本部に寄付されています。

献金の方法と特典

国民政治協会が受け付けている献金の方法には、個人献金があり、最低1000円から、法人・団体献金は1回1万円以上からとなっています。これらの献金は、政治資金規正法に基づき管理され、寄付者には特典として自由民主党総裁選挙への投票権が与えられることもあります。

経済界からの支援

2010年から2012年の間に国民政治協会に1000万円以上の献金を行った法人は81社、同じく団体は19団体に上ります。こうした支援は、国民政治協会が自由民主党に対し強固な後ろ盾となっていることを示しています。

歴代会長

国民政治協会の会長には、時代ごとに著名な政治家や経済人が就任してきました。彼らの活動は、日本の政治状況にも大きく影響を与えています。また、協会関連の金融活動や政治戦略は、今後の政治動向を見守るうえで重要な要素となるでしょう。

以上のように、一般財団法人国民政治協会は、自由民主党と日本の政治において欠かせない存在であり、その活動や体制は長い歴史に裏打ちされています。

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