自由社会を守る国民会議

自由社会を守る国民会議

自由社会を守る国民会議（じゆうしゃかいをまもるこくみんかいぎ）は、日本における政治団体であり、自由民主党の党友組織として機能しています。この団体の設立は1977年7月で、主に学者や文化人など、自由民主党に党員として加入しづらい立場の人々による同党の支持を拡大することを目的としています。これは、自由主義と保守主義の理念を基盤とし、それを創造的に発展させながら、自由民主党の改革や再生を強力にサポートすることを目指しています。

当初、自由社会を守る国民会議は、政治資金団体として自民党への政治献金を集める役割を担っていました。しかし、国民政治協会との間で個人会員獲得を巡って摩擦が生じることもありました。初代代表には作曲家の黛敏郎が就任し、彼は福田赳夫総理からの要請を受けてこのポジションを引き受けました。黛が1997年に亡くなるまで代表を務め、その後は細田吉蔵元運輸大臣や塩川正十郎元財務大臣が引き継ぎ、2015年以降は臼井日出男元法務大臣が代表を務めています。

年会費は基本的に1万円で、入会は原則として個人のみとされています。会員は交通傷害見舞金制度や、レンタカーやホテルの割引サービスを受けることができます。特に過去の2年間で会費を納入している会員には、自民党の総裁選挙に参加する投票権も付与されます。また、自民党員が会員として加入することも可能です。

近年の会費収入は概ね1億円前後で、その資金は国民政治協会や自民党支部、支持する業界団体や政治連盟に分配されています。この過程で、交通傷害見舞金の積立金も形成されます。会費納入額や献金先は政治資金収支報告書で公表され、特にNTTのOB団体やJRのOB団体、日本看護連盟後援会からの寄付が重要な収入源となっています。

また、自由国民会議はかつて無所属の国会議員が自民党と統一会派を組む際に「自由民主党・自由国民会議」と名乗ることがありました。無所属議員の中には、田原隆や中村力、馳浩、林健太郎のような議員が存在し、彼らは自民党に入党することなく自由国民会議の所属に留まる例もありました。

しかし、近年では無所属議員が自民党と統一会派を組む際、会派名を「自由民主党・無所属の会」とすることが一般的となり、「自由民主党・自由国民会議」という名称は使用されなくなっています。これにより、団体としての役割は変化を遂げているものの、自由社会を守る国民会議は今もなお自由民主党の重要な支援組織として存在しています。

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