国民解放党

国民解放党（Partido Liberación Nacional, PLN）は、コスタリカを代表する政党の一つであり、社会主義インターナショナルに加盟しています。民族解放党と訳されることもあります。

1951年、コスタリカ内戦終結後の国政改革の一環として、ホセ・フィゲーレスを中心に結成されました。この国政改革では、常備軍の廃止など、大胆な政策が打ち出されました。結党以来、国民解放党は社会民主主義を掲げ、コスタリカにおいて最も影響力のある政党として発展してきました。

1987年には、国民解放党から選出されたオスカル・アリアスが大統領としてノーベル平和賞を受賞しました。これは、中央アメリカにおける紛争解決への貢献が高く評価されたものです。

2006年、アリアスが再び大統領に就任しましたが、この頃から国民解放党の政策には変化が見られるようになりました。具体的には、自由貿易協定の締結など、経済面において自由主義的な政策（第三の道）を重視するようになったのです。この変化は、グローバル化の進展や国内経済の状況に対応するためのものであったと考えられます。

2010年2月には、ラウラ・チンチージャが国民解放党から大統領に当選し、2014年までその職を務めました。チンチージャ政権は、当初、保守的な姿勢が目立ったため、日本の多くのメディアでは中道右派政党として報道されました。それまで国民解放党は、主に中道左派政党と見なされてきたため、この報道は党のイメージに変化をもたらしました。

国民解放党は、長年にわたりコスタリカの政治を主導し、社会民主主義から自由主義へと政策を変化させながら、その影響力を維持してきました。今後の動向も注目されます。

外部リンク

* 公式サイト （スペイン語）

もう一度検索