国民議会 (アルツァフ)

アルツァフ共和国国民議会（Արցախի Հանրապետության Ազգային ժողով, Artsakhi Hanrapetut'yan Azgayin zhoghov）、通称「国民議会」（Ազգային ժողով, ԱԺ, Azgayin zhoghov）は、アルツァフ共和国の立法府です。

概要

この議会は一院制を採用しており、議員定数は27から33の間で法律によって定められます。議員は憲法に基づき、政党名簿比例代表制で選出されます。かつては、ステパナケルトにあった議会を、シュシー（アゼルバイジャン語名: シュシャ）に移転する計画が存在しました。この計画は、2022年5月9日に、シュシー「解放」30周年に合わせて実行される予定でした。しかし、2020年ナゴルノ・カラバフ紛争の勃発により、シュシーがアゼルバイジャンに占領されたため、移転計画は実現しませんでした。

2023年9月19日、アゼルバイジャンによる攻撃が開始され、翌日にはアルツァフ共和国政府がアゼルバイジャン政府との間で地域の再統合に関する協議を開始しました。同年9月28日、サンベル・シャフラマニャン大統領は、2024年1月1日をもってアルツァフ共和国のすべての国家機関を解散するという大統領令に署名し、国民議会もその解散が確定したと見られていました。しかし、10月20日、シャフラマニャン大統領は、大統領令によるアルツァフ共和国の解散を否定する声明を発表し、さらに12月22日にも改めて解散を否定しました。

10月4日までに、10万632人のアルツァフ国民がアルメニアへ脱出しており、シャフラマニャン大統領自身もその中に含まれていました。アルツァフ共和国の政府機能は、ステパナケルトからエレバンにあるアルツァフ駐在官事務所（事実上の大使館）に移転したと報じられています。移転後も議員は職務を続けていますが、議員報酬は支払われていません。2024年3月初旬には、アゼルバイジャン当局がアルツァフ共和国国会議事堂の建物を破壊しました。

現状

国民議会は現在、事実上機能停止状態にあると見られています。議員は職務を継続していますが、報酬は支払われず、議事堂も破壊されているため、議会としての活動は困難な状況です。アルツァフ共和国の将来が不透明な中、国民議会の存在意義もまた、宙に浮いた状態となっています。

関連項目

国民議会

外部リンク

アルツァフ共和国国民議会公式サイト （アルメニア語）

もう一度検索