国民銀行 (韓国)

KB国民銀行の概要

KB国民銀行（KB Kookmin Bank）は、大韓民国を代表する市中銀行の一つです。そのルーツは、1963年に設立された政府系金融機関、国民銀行（Citizens National Bank）に遡ります。

歴史

1962年に国民銀行法が改正され、翌1963年に政府系金融機関として国民銀行が設立されました。これは、朴正煕政権下での金融改革の一環でした。その後、1990年代に入ると金融自由化が進み、1995年には民営化され市中銀行となりました。

2001年には、アジア通貨危機後の金融再編の中で、優良銀行であった韓国住宅銀行と合併し、現在のKB国民銀行が誕生しました。この合併により、規模が拡大し、韓国を代表する銀行としての地位を確立しました。

現在の状況

KB国民銀行は、国民カードなどの子会社を保有し、宝くじの販売も手がけています。また、海外にも積極的に展開しており、ニューヨーク、ロンドン、香港などに支店があります。東京支店は千代田区有楽町に所在します。同行は、韓国証券取引所とニューヨーク証券取引所に株式を上場しており、特にニューヨーク証券取引所には韓国の金融機関として最も早く上場しました。



2009年現在、外資資本比率が55.76%であり、筆頭株主はシティバンク、エヌ・エイとなっています。対外的なブランドイメージとして、「国民」という表現がドメスティックな印象を与えるため、KBという名称が用いられることが多いです。

大韓民国では「市中銀行」として銀行コード04が割り当てられています。日本の統一金融機関コードでは、「外国銀行」として0624となります。

海外展開

KB国民銀行は、グローバル展開も積極的に行っており、ニューヨーク、ロンドン、香港など主要な金融都市に支店を構えています。東京支店は、千代田区有楽町に位置しており、日本における業務を担っています。ただし、日本にかつて存在した同名の第二地方銀行とは全く関係ありません。

株式上場

KB国民銀行は、韓国証券取引所（証券コード:60000）とニューヨーク証券取引所（証券コード:KB）に株式を上場しています。特に、ニューヨーク証券取引所への上場は2001年10月1日と、韓国の金融機関としては最も早いものでした。2005年末現在で、韓国内での総資産額は1位を誇っています。

不祥事

2014年8月28日、金融庁はKB国民銀行在日支店に対し、過去の支店長や役職員が資料を偽造して担保価値を水増しし、不適切な融資を繰り返していたとして、一部業務停止命令を出しました。これにより、2014年9月4日から2015年1月3日まで、在日支店での新規取引業務が禁止されました。この事件は、KB国民銀行のガバナンス体制における問題点を浮き彫りにし、再発防止に向けた取り組みが求められました。

まとめ

KB国民銀行は、韓国を代表する大手銀行であり、国内外に広く展開しています。その歴史は、政府系金融機関としての設立から、民営化、そして合併を経て、現在の姿に至っています。しかし、過去には不祥事も発生しており、健全な経営体制の確立が求められています。今後も、その動向が注目される銀行の一つです。

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