国立台湾文学館

国立台湾文学館について

国立台湾文学館は、台湾の文化部に属する政府機関であり、台湾初の国家級文学館として、台湾文学の歴史的資料の収集、研究、展示を行う重要な施設です。本館は、台南市中西区の国定古蹟である旧台南州庁を利用しており、文化資産保存研究センターも同居しています。さらに、台北市では日本統治時代の官僚宿舎を再活用した「斉東詩舎」を運営し、詩作の振興拠点として活動しています。

設立の背景

台湾は、先史時代からオランダ、明鄭、清朝、日本といった異なる支配を受け、その中で多様な文学作品が育まれてきました。これらの文学資産を収集、展示、研究し、広く公開するために、台湾の文化界の人々の尽力によって文学館が設立されました。

1997年、文化部の前身である行政院文化建設委員会が、国家級文学館と国立文化資産保存研究センターの設立を決定し、立地選定が進められました。台南市政府が旧台南州庁を市政府庁舎として使用していたことから、この建物を修復・増築することになり、台南市政府は安平区の新庁舎へ移転しました。1998年には、行政院が、文化資産保存センターの計画していた「文学史料組」を国家文学館に昇格させることを決定しました。

歴史

• - 1997年8月: 行政院文化建設委員会により「国立文化資産保存研究中心準備処」が設立され、「国家台湾文学館」と「国立文化資産保存研究中心」の準備業務が開始されました。
• - 1997年～2002年末: 国立成功大学に委託し、旧台南州庁の建物（地上2階、地下3階）を修復・再利用する事業が実施されました。
• - 2003年10月17日: 文化資産保存研究準備処から独立した「国家台湾文学館準備処」が開館しました。
• - 2007年3月: 正式名称を「国立台湾文学館」とし、8月に正式に設立されました。
• - 2008年7月: 文学館の累計入館者数が15万人を突破しました。
• - 2008年10月: 累計入館者数が25万人を突破しました。
• - 2009年7月: 累計入館者数が100万人を突破しました。
• - 2014年7月31日: 台北市中正区の日本統治時代の幸町職務官舍群を「斉東詩社」として開館しました。
• - 2016年: 旧台南州庁庁舎落成100周年を迎えました。

年別入館者数

• - 2003年: 15,057人（10月17日開館～12月31日）
• - 2004年: 72,192人
• - 2005年: 88,716人
• - 2006年: 139,268人
• - 2007年: 140,798人
• - 2008年: 344,354人
• - 2009年: 366,042人
• - 2010年: 307,588人
• - 2011年: 302,265人
• - 2012年: 333,987人
• - 2013年: 367,727人
• - 2014年: 331,042人
• - 2015年: 263,732人
• - 2016年: 261,164人

組織

文学館は、以下の部門で構成されています。

• - 研究組: 文学発展、文学主題、台湾文学の研究、編纂を担当します。
• - 典蔵組: 台湾文学・文物史料の調査、収集、ファイリング、保存、修復と複製を行います。
• - 資訊組: 台湾文学ウェブサイト（オンラインデータベース）の運営、全国の民間文学館との連携業務を行います。
• - 展覧組: 文学史料と作家の著作物の展示、陳列を担当します。
• - 推廣組: 出版、人材教育、広報、国内外の文学館との共同事業、文学活動による国際および両岸文化交流を行います。

建築物と設備

本館として使用されている旧台南州庁は、歴史的建造物であり、その保存と活用が図られています。展示室、図書館などの設備が整っており、学術研究の重要な拠点となっています。

関連情報

• - 旧台南州庁
• - 台湾の文学

外部リンク

• - 公式ウェブサイト （[繁体字]]中国語）（英語）（日本語）
• - [台灣作家作品目錄系統 （[繁体字]]中国語） - オンラインデータベース
• - [国立台湾文学館 Facebook （[繁体字]]中国語）
• - [齊東詩舍 （[繁体字]]中国語）
• - [齊東詩舍 Facebook （[繁体字]]中国語）
• - [国立台湾文学館（台南市） 台北ナビ （日[本]]語）
• - [築百年の姿を再現—— 旧台南州庁を修復した 「国立台湾文学館」 台湾光華雑誌 Taiwan Panorama （日本語）

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