国立唐津海上技術学校

国立唐津海上技術学校について

国立唐津海上技術学校は、佐賀県唐津市に所在し、独立行政法人海技教育機構に属する教育機関です。この学校は、主に中学校を卒業した生徒を対象に、船舶運営に必要な技能と知識を教授し、専門の船員を育成しています。略称は「唐海（とうかい）」として知られていますが、その名の通り、海に特化した教育環境を提供しています。

開校の歴史と沿革

1940年に逓信省所管の唐津海員養成所として設立され、以来多くの歴史的な変遷を経て1973年に唐津海上技術学校に改称しました。その後、2001年には独立行政法人海員学校として統合され、再度国立唐津海上技術学校に名称変更されました。今後、2024年4月には短期大学校相当の国立唐津海上技術短期大学校に移行し、2025年に閉校の予定です。

学校の所在地

所在地は、〒847-0871　佐賀県唐津市東大島町にあり、唐津湾に面しています。地理的にも海へのアクセスが良好であり、実習に適した環境です。

海上技術学校と高等学校との違い

この学校は、高等学校とは異なる教育機関であり、文部科学省の管轄ではありません。国土交通省の所管下にありますが、卒業後には文部科学大臣から高等学校卒業同等の資格が与えられます。また、高校総合体育大会（高総体）にも参加が可能で、大学受験も行えます。

設置学科とカリキュラム

国立唐津海上技術学校では、本科（修業年数3年）と乗船実習科（本科卒業後の6か月）を設置しています。カリキュラムには一般科目（国語、数学、英語など）や専門科目（航海学、海洋気象、船舶機関など）が含まれ、実習も重視されています。特に、航海実習は一年生の最終学期に行い、実際の船を用いた訓練が行われます。

施設と設備

学校内には、練習船「日本丸」や「海王丸」などの実習用船舶があり、週に1度の海上実習や、シミュレーター室ではレーダーや機関の訓練も受けられます。また、寮が男子専用であるため、女子学生は通学が原則となります。

資格取得と進路

卒業時には、高等学校卒業同等資格や四級海技士免状の受験資格が得られます。卒業後は海運業などへの就職や、進学を目指すことが可能で、多岐にわたる選択肢があります。在学中には、海上特殊無線技士などの資格も取得できます。

アクセス

唐津市内中心部からは路線バスを利用してアクセス可能で、西唐津駅が最寄の鉄道駅となります。周辺には唐津火力発電所や港湾施設もあり、交通の便が良い場所に位置しています。

国立唐津海上技術学校は、将来の海上技術者を目指す若者にとって、実践的なスキルを身につけるための優れた環境を提供しています。

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