国設胎内スキー場

胎内スキー場

新潟県胎内市に位置する胎内スキー場は、下越地方における主要なスキーリゾートの一つです。その規模は下越地方で最大級を誇ります。

概要と歴史

このスキー場は、1964年（昭和39年）11月に、当時の北蒲原郡黒川村が胎内リゾート事業の第一歩として開設しました。翌1965年12月には初めてリフトの運行が開始され、1966年2月にはナイター営業もスタートするなど、着実に発展を遂げました。その後、市町村合併により胎内市が経営・管理を引き継ぎましたが、現在は胎内市が出資する第三セクターである株式会社胎内リゾートが指定管理者として運営を行っています。

地理的には、胎内川とその支流である鹿ノ俣川に挟まれたエリアにあり、胎内二王子県立自然公園および磐梯朝日国立公園の区域内という、豊かな自然環境の中に位置しています。

規模と課題

胎内スキー場は、コースの数や索道（リフトなど）の設備、コース総面積において下越地方で最大規模を誇るスキー場ですが、近年は温暖化の影響などによる雪不足に悩まされることがあります。特に2006年（平成18年）のシーズンは記録的な暖冬に見舞われ、オープン以来初めて、シーズンを通して一度も全てのゲレンデを営業できないまま終了するという事態が発生しました。この際、シーズン券購入者に対しては、十分なサービスを提供できなかったことへの配慮として、翌シーズンのシーズン券を有効とする対応が取られました。

雪不足への対応策として人工降雪機の導入も進められていますが、現時点では「ちびっこぱ〜く」や初心者向けゲレンデなど、限定的なエリアでの使用にとどまっています。

なお、ウインターシーズン以外のオフシーズンには、広大な駐車場スペースが日本自動車連盟（JAF）公認のジムカーナコースとして活用され、モータースポーツ競技会なども開催されています。

ゲレンデ情報

胎内スキー場には、初心者から上級者まで楽しめる多彩なコースが用意されています。リフトはペアリフト9基とスノーエスカレーター1基が設置されています。

初級コース
ちびっこぱ〜く：スノーエスカレーターで楽に移動でき、小さなお子様でも安全に楽しめます。
初心者用ゲレンデ：ちびっこぱ〜くに隣接し、こちらもスノーエスカレーターが利用可能です。
林間コース：全長2,350mを誇る、胎内スキー場最長のコースです。
小倉沢コース（1,700m）
パラダイスコース（350m）
中級コース
第3ゲレンデ：ナイター営業が行われるメインゲレンデの一つ。レールなどのアイテムが設置されることもあります。
中央ゲレンデ：各種大会やスキー・スノーボードの検定会が開催されることが多く、利用規制がかかる場合があります。
ラビットコース
第6ゲレンデ
鹿ノ俣ゲレンデ
モンキーズゲレンデ
風倉ゲレンデ
風倉高原（第1・第2）ゲレンデ：シーズン初めなど、他のコースに先駆けて滑走可能となることがあります。このゲレンデのみ営業する際は、リフトに乗ってゲレンデまで上り下りする必要があります。
上級コース
チャレンジコース
ダイナミックコース

施設

ゲレンデ以外にも、滑走の合間に利用できる施設が充実しています。

レストランや休憩施設：胎内ロッジ、レストランやまぼうし、フリースペースヤマセミ、鹿ノ俣ロッジ、スキーハウスモンキー、無料休憩所などがあります。
駐車場：第1から第3駐車場に加え、風倉駐車場があり、合計約4000台の収容能力があります。

周辺エリア（胎内リゾート）

スキー場周辺は「胎内リゾート」として開発された大規模な観光エリアとなっており、年間を通じて多様な楽しみ方ができます。主な施設としては、胎内彫刻美術館、胎内自然天文館、胎内高原ビール園、胎内平キャンプ場、胎内川大噴水、胎内フラワーパーク、胎内高原ゴルフ倶楽部、胎内フィッシングパーク、胎内昆虫の家など、多岐にわたります。また、ロイヤル胎内パークホテルをはじめとする宿泊施設も多数点在しており、滞在型の観光拠点としても機能しています。

主なイベント・大会

胎内スキーカーニバル
スキー場が主催する恒例イベントで、トーチ滑降や松明滑降といった幻想的な滑走パフォーマンスや、夜空を彩る花火大会が開催されます。
下越スキー技術選手権
2007年から開催されているICI石井スポーツ主催の技術選大会の会場の一つです。この選手権は全3戦で行われ、他にわかぶな高原スキー場、NINOHJI SNOW PARK NINOXでも開催されます。
胎内ワンメイクジャンプ大会
スノーボードのワンメイクジャンプに特化した大会で、男女別にオープンクラスとビギナークラスが設けられています。

下越エリア共同企画

胎内スキー場は、下越地方にある国設胎内スキー場、ぶどうスキー場、わかぶな高原スキー場、NINOHJI SNOW PARK NINOX、三川温泉スキー場という5つのスキー場が合同で実施している様々なサービスに参加しています。

シーズン券割引: いずれかのスキー場のシーズン券を提示すると、他の提携スキー場の1日券が割引料金で購入できます。
感謝の日無料滑走: 「下越エリアスキー・スノボ感謝の日」に指定された日には、提携スキー場のシーズン券所有者は他の対象スキー場で無料で滑走できます。
スキー場ラリー: 提携する5つのスキー場の1日券を1枚ずつ集めると、指定のいずれかのスキー場の1日券と交換できるサービスです。

アクセス

公共交通機関
JR羽越本線中条駅から予約制の「のれんす号」を利用して約25分です。
ロイヤル胎内パークホテルからは、土日祝日にシャトルバスが運行しており、約10分でスキー場に到着します。
新潟駅からは、JR特急で約30分、普通列車で約60分で中条駅にアクセスできます。宿泊者向けには、中条駅からロイヤル胎内パークホテルへの送迎サービスもあります。
自動車
日本海東北自動車道の中条インターチェンジから国道7号を経由し、車で約30分で到着します。

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