国道306号

国道306号：三重県津市から滋賀県彦根市に至る歴史と自然の道

国道306号は、三重県津市を起点に滋賀県彦根市に至る、全長約87kmの一般[[国道]]です。伊勢平野から鈴鹿山脈の東麓を南北に走り、鞍掛峠を越えて琵琶湖の東側へと抜ける、変化に富んだルートが特徴です。

起点と終点、主な通過地

起点である三重県津市栗真中山町交差点は、国道23号と交差しています。そこから鈴鹿山脈北部の鞍掛峠を越え、終点の滋賀県彦根市外町交差点（国道8号との交点）までを結んでいます。

主な通過地として、三重県では津市、亀山市、鈴鹿市、四日市市、三重郡菰野町、いなべ市（大安町、北勢町、藤原町）が挙げられ、滋賀県では犬上郡多賀町を通ります。

亀山市から菰野町間は、歴史的な街道である巡見街道の一部と重なっています。また、三重県側は東名阪自動車道（鈴鹿IC）、滋賀県側は名神高速[[道路]]（彦根IC）と接続しており、高速道路網とのアクセスも良好です。

歴史と現状

国道306号は、1970年（昭和45年）に一般[[国道]]として指定されました。以前は、鞍掛峠周辺に未舗装区間が残っており、1990年代前半頃までは近畿地方に残る貴重なダート国道として知られていました。しかし、平成時代になって舗装化が完了し、現在では全線舗装路となっています。

近年では、2023年（令和5年）8月の大雨により、多賀町佐目地内で土砂崩れが発生し、通行止めとなるなどの災害に見舞われています。また、鞍掛峠周辺は冬季閉鎖（概ね12月上旬～3月下旬）となるなど、自然環境の影響を受けやすい路線です。過去には、台風や災害による崩落により、長期間にわたって鞍掛峠の通行が困難になった時期もありました。

主要な交差道路とバイパス

国道306号は、複数の国道と交差しています。特に、起点付近では国道23号と重複区間があり、その他、国道1号、国道477号、国道421号、国道365号、国道307号と接続しています。また、鈴鹿亀山道路などの自動車専用道路や、伊船バイパス、四日市菰野バイパスなどのバイパスも整備されています。

地理と管理

国道306号は、三重県と滋賀県の2県にまたがっており、それぞれの県土木事務所が管理を担当しています。三重県側は、津建設事務所、鈴鹿建設事務所、四日市建設事務所、桑名建設事務所が、滋賀県側は湖東土木事務所がそれぞれ管轄しています。

まとめ

国道306号は、歴史と自然が織りなす、魅力的な国道です。変化に富んだ地形と、歴史的な街道との関わり、そして近年発生した災害など、さまざまな要素が複雑に絡み合いながら、地域の交通を支えています。今後も、安全で快適な道路として維持管理していくことが求められます。

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