国道341号

国道341号：秋田県内陸を横断する道路

国道341号は、秋田県鹿角市を起点に由利本荘市に至る、全長約173.2kmの一般[[国道]]です。秋田県の中央内陸部と鹿角市、十和田湖を結ぶ重要な幹線道路として機能していますが、そのルートは、幾多の困難な地形や気象条件を反映した、変化に富んだものです。

豪雪と酷道の両面を併せ持つ国道

特に、玉川温泉から鹿角澄川間の区間は、県内有数の豪雪地帯として知られています。そのため、冬季は閉鎖され、玉川温泉から宝仙湖間は、関係者と路線バスのみ通行が許されます。この区間では、通年通行を目指した除雪試験が実施されています。

一方、秋田市雄和地区から由利本荘市岩城地区にかけての雄和高尾山越え区間は、狭隘で路面状態も悪く、「酷道」として知られる区間です。対向車とのすれ違いが困難な箇所も多く、路面には石ころや落ち葉が堆積し、夏には草木が生い茂るなど、通行には細心の注意が必要です。由利本荘市の郊外にある岩城亀田大町から神沢の区間も、道路幅が狭く、バスの通行が多いことから、交通状況には注意が必要です。

歴史と変遷

国道341号は、1974年に鹿角市から仙北郡田沢湖町（現・仙北市）間が最初に指定されました。その後、1993年に由利本荘市まで延伸され、現在のルートが完成しました。延伸区間、特に雄和高尾山越え区間は、当初は未改良のダート区間が残っていましたが、1990年代半ばに全線舗装が完了しました。

この国道の歴史を振り返ると、1975年の国道昇格以降、仙北市以北の区間は早期に道路改良が進められてきましたが、1993年に延伸された区間は、特に改良が遅れていました。

路線状況と重複区間

国道341号は、仙北市田沢湖地区から大仙市協和地区にかけて約44kmの区間で国道46号と重複し、由利本荘市の神沢から終点の井戸尻にかけて約12kmの区間では国道7号と重複しています。また、他の国道との重複区間も複数存在します。

地理と通過自治体

国道341号は、秋田県内を鹿角市、仙北市、大仙市、秋田市、由利本荘市の5市を通過します。これらの地域は、山岳地帯から海岸部まで、多様な地形を持つ地域です。

主要な交差道路

国道341号は、多くの主要地方道や、国道282号、国道46号、国道105号、国道13号、国道7号など多くの国道と交差しています。

まとめ

国道341号は、秋田県内陸部の交通を支える重要な道路でありながら、豪雪、狭隘路など多くの課題を抱える路線です。しかし、その歴史と現状を知ることで、この道路が地域社会に果たす役割の大きさを理解することができます。今後も、安全で快適な道路環境の実現に向けた取り組みが期待されます。

参考文献

鹿取茂雄（著）、磯部祥行（編）「国道341号〈雄和高尾山周辺〉」『酷道大百科』〈ブルーガイド・グラフィック〉、実業之日本社、2018年12月28日
坂下雅司（著）、磯部祥行（編）「昔日のダート国道」『酷道大百科』〈ブルーガイド・グラフィック〉、実業之日本社、2018年12月28日
* 佐藤健太郎『国道者』新潮社、2015年11月25日

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