国道368号

国道368号は、三重県伊賀市を起点に奈良県宇陀郡御杖村を経由し、三重県多気郡多気町に至る一般[[国道]]です。全長約73.1kmの路線は、三重県内陸部の伊賀地域、松阪地域、そして南勢地域を結び、地域間の連絡・交流に重要な役割を担っています。

ルートと特徴

国道368号は、三重県内を主に走り、奈良県内をわずか2.7km通過します。起点となる伊賀市の上野市（八幡交差点）から、名張市、奈良県宇陀郡御杖村、三重県一志郡美杉村、飯南郡飯南町といった地域を抜け、終点の多気郡多気町（丹生交差点）に至ります。

このルートにおいて、特に注目すべきは仁柿峠です。約5kmにわたる険しい山岳区間は、狭隘路や急勾配、急カーブが連続する「酷道」として知られています。大型車の通行は制限されており、通行には十分な注意が必要です。しかし、その一方で、仁柿峠周辺の自然豊かな景観は、ドライバーに忘れられない旅の思い出を与えてくれます。

バイパス整備と今後の展望

仁柿峠の難所区間を解消するため、仁柿峠バイパスの整備が進められています。2034年度の供用開始を目指しており、完成すれば、この区間の安全性が大幅に向上すると期待されています。

この他、上野名張バイパスや比奈知バイパス、小屋道路といったバイパスが既に整備されており、国道368号全体の交通状況の改善に貢献しています。

歴史と周辺環境

国道368号は1975年4月1日に指定され、その後も改良工事が継続的に行われています。2021年には多気町色太地内の道路改良工事が完成するなど、安全性や利便性の向上が図られています。

国道368号は、「名張街道」「伊勢本街道」「和歌山街道」といった別名も持っています。これは、この道路が古くから地域の交通を担ってきた歴史を示しています。また、国道422号、国道369号、国道166号といった他の国道と重複する区間もあります。

沿線には「道の駅美杉」、「道の駅伊勢本街道御杖」、「道の駅茶倉駅」といった施設があり、ドライバーの休憩や地域の交流拠点となっています。

管理

国道368号の管理は、三重県と奈良県の各建設事務所によって行われています。三重県では、伊賀建設事務所、松阪建設事務所、津建設事務所がそれぞれの管轄区間の管理を担当しており、奈良県では宇陀土木事務所が御杖村区間の管理を担当しています。

まとめ

国道368号は、三重県内陸部を横断する重要な交通路線であり、地域住民の生活や経済活動に欠かせない存在です。厳しい自然環境の中にある区間もありますが、整備の進展によって、より安全で快適な道路環境が期待されます。将来的には、バイパス開通による更なる利便性向上により、地域社会の発展に大きく貢献すると考えられます。

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