国道8号白根道路改良

国道8号 白根道路改良事業

概要

1960年代、新潟県西蒲原郡黒埼村（現新潟市西区）大野から三条市代官島に至る国道8号の整備事業として、白根道路改良事業が進められました。事業着手前の国道8号は、中ノ口川の堤防上や白根市街地を通る狭隘な道路でした。

東京と新潟を約5～6時間で結ぶ高速道路の構想に基づき、1961年から白根市周辺の区間で新道の整備が始まりました。この新道は「新国道」と呼ばれ、1964年の第19回国民体育大会（新潟国体）開催までに開通しました。白根市内だけで3.2kmの路線短縮を実現しました。

開通後の課題と対策

新国道の開通後、沿線地域は開発が進みましたが、2車線道路であることと短い間隔での交差点設置により、交通量の増加に伴い渋滞が慢性化しました。特に白根北部の住宅地と、白根中心部で渋滞が深刻でした。

対策として、車線幅の拡幅や歩道の増強工事が行われましたが、車線数は2車線のまま維持されました。（当初は4車線化が計画されていましたが、実現しませんでした。）さらに、白根市街地近傍にはバイパス道路「白根バイパス」が整備されました。

大通付近では路側放送が設置されましたが、老朽化のため一時休止され、設備更新を経て再開されました。放送更新頻度も、当初の2時間ごとから10分ごとへと向上しました。

また、老朽化していた大野大橋は、2車線から4車線の鋼橋に架け替えられました。

事業概要

起点: 新潟市西区大野町（大野町交差点）
終点: 三条市代官島（代官島（東）交差点）
車線数: 新潟市西区大野町から南区下塩俵までは4車線、それ以外の区間は2車線

沿革

1963年：旧大野大橋開通（2車線）
1964年1月16日：大野～白根間開通（未舗装）
1964年5月20日：白根交差点に旧白根市初の信号機設置
1964年9月19日：新潟～三条間道路改良完成
2005年9月30日：大野大橋開通（4車線）
* 2019年4月1日：白根バイパス開通に伴い、保坂交差点～戸頭（中）交差点間が市道に移管

接続道路

三条バイパスと白根バイパスを繋ぐ重要な位置付けとなっており、新潟方面への大野道路改良とも接続しています。

まとめ

白根道路改良事業は、昭和30年代から現代に至るまで、交通事情の変化に対応しながら段階的に整備が進められてきました。狭隘な道路から近代的な道路へと変貌を遂げたこの事業は、地域の開発と交通の円滑化に大きく貢献しました。現在も、交通量の増加や安全性の向上に向けた取り組みが続けられています。今後の更なる整備に期待がかかります。

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