中ノ口川

中ノ口川について

中ノ口川（なかのくちがわ）は、新潟県を流れる一級河川であり、信濃川水系の重要な分流です。この川は、三条市尾崎で信濃川から分岐し、新潟市西区善久で再び信濃川に合流するという流れを持っています。中之口川と表記されることもありますが、河川法上の正式な表記は「中ノ口川」です。

歴史

中ノ口川には、興味深い歴史的背景があります。特に、戦国時代の武将である直江兼続が、この川の河道を整備したという伝説が残されています。この伝説によれば、中ノ口川は元々、信濃川の自然な流路の一部であり、直江兼続が治水工事を行った結果、現在の形になったとされています。また、かつては「直江川（なおえがわ）」とも呼ばれていたと伝えられています。

舟運

江戸時代には、信濃川と共に中ノ口川も舟運が非常に発達していました。沿川の燕、白根、大野などの地域は、河岸場町として栄え、物資の輸送や人々の移動に重要な役割を果たしました。明治時代に入ると、川蒸気船が導入され、さらに交通の便が向上しました。しかし、大正時代に大河津分水が開通したことで、中ノ口川の水位が低下し、舟運は次第に衰退しました。それに代わるように、中ノ口電気鉄道（後の新潟交通電車線）が川に並行して建設され、人々の移動手段は鉄道へと移り変わりました。

橋梁

中ノ口川には、数多くの橋が架かっています。以下に、下流から上流に向かって主な橋梁を列挙します。

信濃川大橋（新潟県道2号新潟寺泊線）
大野橋（新潟県道141号白根黒埼線）
大野大橋（国道8号）
塩俵橋（架替事業中）
松橋橋
中ノ口川大橋（新潟県道46号新潟中央環状線、2021年開通）
根岸橋
高井橋
味方歩道橋（自転車歩行者道橋、旧味方橋の橋脚を活用）
味方橋（新潟県道66号白根西川巻線）
白根橋
凧見橋（白根大凧合戦の見物用歩行者専用橋）
富月橋（国道460号）
四ツ合橋
萱場橋
月潟橋（新潟県道127号新津茨曽根燕線）
針ヶ曽根橋（針ヶ曽根頭首工）
両郡橋（新潟県道9号長岡栃尾巻線）
児ノ木橋
新飯田橋（新潟県道153号燕白根線・新潟県道325号黒埼新飯田線）
佐渡橋
中ノ口川橋梁（上越新幹線）
中之口川橋（北陸自動車道）
六ヶ江橋
朝日大橋（国道289号（燕北バイパス））
中ノ口川橋梁（弥彦線）
中央橋
燕橋（国道289号）
水管橋
県央大橋（新潟県道68号燕分水線）
八王寺橋（新潟県道260号三条八王寺線）
水管橋
中ノ口水門橋

河川施設

中ノ口川には、以下の河川施設があります。

中ノ口川水門

関連事項

中ノ口川に関連する事項として、以下のようなものがあります。

白根大凧合戦：中ノ口川を挟んで行われる凧合戦で、地域を代表するイベントです。
新潟交通電車線：かつて中ノ口川沿いを走っていた鉄道で、新大野駅から新飯田駅までを結んでいました。
燕市旧浄水場配水塔：地域の歴史を伝える遺構です。
西川 (越後平野)：中ノ口川と同様に信濃川の派川です。
日本の川一覧：日本の河川に関する包括的な情報です。

外部リンク

中ノ口川に関する詳しい情報や資料は、以下のリンクから参照できます。

信濃川下流（平野部）圏域河川整備計画 新潟県土木部 河川管理課
蒲原大堰・中ノ口川水門 国土交通省 北陸地方整備局 信濃川下流河川事務所
アーバンクボタ No.17 特集「信濃川と新潟平野」 株式会社クボタ

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