国鉄クエ9400形電車

クエ9400形について

クエ9400形は、日本国有鉄道（国鉄）に所属していた救援用直流電車です。この形の車両は、1959年12月22日付の通達に基づいて、既存の半鋼製私鉄買収車を改造し、片運転台式の制御車として統合されたことが特徴です。この改造により、同様の背景を持つクエ9420形も同時に導入されました。これらの車両は、元々はクエ9130形、クエ9140形、クエ9160形から派生しており、異なる経歴や形式があるため多様性を持っています。

クエ9400形の救援車という役割は、国鉄の運営が続く1970年代後半まで大きな役割を果たし、この時期に導入されたクモヤ145形（100番台）が登場することにより、次第に姿を消すことになりました。

クエ9400形の車両履歴

1959年の通達により、クエ9400形には2両が編入されました。各車両の履歴は以下のとおりです。

• - クエ9400：クエ9131を経由して、もともとは鶴見臨港鉄道のクハ5521という形式の車両です。
• - クエ9401：この車両はクエ9140から派生し、同じく鶴見臨港鉄道のモハ1502が前身です。

クエ9420形について

同じく登場したクエ9420形は、1959年の時点で最初の2両がクエ9400形に編入され、その後1960年に新たに3両が改造されました。具体的には、各車両の経歴は以下のようになっています。

• - クエ9420：クエ9130から改良され、鶴見臨港鉄道のクハ5520が元でした。両運転台に変更され、中央扉の幅は3400mmとなり、車内にはクレーンが設置されています。
• - クエ9421：クエ9160を元にし、宇部鉄道のクハ5310が前身です。中央扉の幅は4500mmで、両妻面には観音扉があり、車内にはクレーンと電源用のパンタグラフが装備されています。
• - クエ9422および9423：宇部鉄道や鶴見臨港鉄道の車両を起源としており、中央扉の幅は3400mmで、同様に車内にはクレーンとパンタグラフが取り付けられています。
• - クエ9424：南武鉄道のモハ2004をベースにした車両で、同じくクレーンを搭載しています。

廃車の歴史

クエ9400形とクエ9420形の廃車は、各車両の最終配置区所によって異なります。特に1970年代から80年代にかけて、次第にクモヤ145形への置き換えが進み、以下の年次で廃車となりました。

• - 1969年度：9422が廃車
• - 1978年度：9420が廃車
• - 1982年度：9401および9423が廃車
• - 1984年度：9400、9421、9424がまとめて廃車

以上がクエ9400形の概要、機能、廃車の歴史についてのまとめです。これらの車両は、特異な経歴を持つため、日本の鉄道史において貴重な存在でした。

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